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次の太陽光ビジネストレンドが見えてきた!


LONGi Solar Technology株式会社 テクニカルマネージャー
柴田憲司郎氏「単結晶モジュール」

LONGiは、2000年に中国で設立された世界最大の単結晶シリコン専門メーカー。インゴットからセル・モジュールまで、一貫して単結晶シリコン製品に特化した研究開発・生産を行っている。柴田氏は、多結晶モジュールと比較した同社単結晶モジュールの優位性を様々な観点から解説し、大規模太陽光発電所においても事業性向上に大きく貢献することを明らかにした。同社では、発電ロスを抑制する技術「PERC」を積極的に採用、独自の劣化抑制技術「Hi-MO」を開発するなど、最先端技術を駆使した高効率モジュールを他社に先駆けて市場投入し続けてきた。優れた生涯実発電量を約束する同社製品への期待は高まるばかりだ。


城南信用金庫 顧問
吉原毅氏「ソーラーシェアリング」

太陽光へのファイナンスを行う金融機関を代表して、城南信用金庫顧問(元理事長)の吉原毅氏が登壇。現在、特に力を入れているというソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)をテーマに、その事業性を評価した。ソーラーシェアリングは農地の上で行う太陽光発電であり、農業の活性化にもつながる一石二鳥の取り組みとして注目を集めている。城南信用金庫では、融資を通して普及促進を後押しするともとに、同グループの城南エナジーを窓口にソーラーシェアリングのリースシステムも構築。全国各地にソーラーシェアリングを増やしていけるよう、さらなる展開を図っていくという。


TAOKE株式会社 営業部部長
ウ・ホウヒ氏「低圧太陽光O&M」

改正FIT法により、これまで以上に重視されることになった低圧太陽光発電所のO&M(運用・保守)。中国・上海に本拠をもつ世界屈指の太陽光発電遠隔監視システム企業・TAOKE(タオケイ)は、豊富な実績をベースにした最新ソリューション「Smart PV」を提案する。Smart PVは、各パワーコンディショナから取得したデータをクラウドサーバに蓄積し、パソコンやスマホで簡単に確認できる遠隔監視システム。発電量の測定・表示はもちろん、電力会社の出力制御スケジュールに応じたパワコンの遠隔制御も可能だ。発電所レポート機能などに加え、複数の発電所の発電能力を比較する機能もついているので、各発電所の価値を見極める際にも役立ってくれるという。


農林水産省 食料産業局 バイオマス循環資源課 再生可能エネルギー室 室長
鎌田知也氏「農山漁村活性化」

農林水産省における再エネの舵取り役・再生可能エネルギー室の鎌田室長が講演。再生可能エネルギーは農山漁村の活性化に役立つものであるべき、との基本的立場を表明した。具体的な課題として、①地域への利益還元、②土地等の利用調整、③地域の合意形成や気運醸成を挙げ、「地域主体」「地産地消」「地域の未利用資源の積極活用」等が重要であることを強調。農山漁村の健全な発展に資する取り組みについて、幅広くレクチャーした。ソーラーシェアリングについても各地の事例を紹介し、農業従事者の収入安定化や、荒廃農地の再生にも役立つ可能性があるとして評価した。


環境ビジネスコンサルタント
村沢義久氏「EVバッテリー」

村沢氏は、太陽光発電はこれからが本番であり、その鍵を握るのは蓄電池であると改めてアピールする。同時に、蓄電池はまだまだ高価だが、電気自動車(EV)の普及により、その中古車載バッテリーを再利用することで大きな可能性が開けるとの考えを示した。日産のEV「リーフ」の最新型に搭載されているバッテリーは60kWh、米テスラの最新EVは100kWhのバッテリーを載せているという。一般的な住宅用蓄電池とは、桁違いの大容量だ。これらの中古EVからバッテリーを取り出し、切り分けて使うことで、低コストに蓄電池ができるという発想だ。


取材・文/廣町公則

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