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中国発スタートアップが開発「EV×自動運転システム」量産へ向け加速中

2020年を前に、既存の自動車メーカーだけでなく新興のベンチャー企業もEVの開発に乗り出してきた。2台のコンセプトカーを発表した「Byton」は、自動運転技術を組み合わせ、EVの世界に新風を吹き込む。

アイキャッチ:新型EVコンセプトカー Byton「K-Byte」

BMWと日産が設立した新企業で
EV×自動運転システムが加速

CO2削減のためには電動化が欠かせない。そこでEV(電気自動車)を開発する自動車メーカーが増えてきている。古い価値観にとらわれない、新興のEVメーカーも増えてきた。そのなかで注目されているのが、2017年に創設した中国資本のEVメーカー、「Byton(バイトン)」である。

BMWの副社長だったカーステン・ブレイトフェルト氏がCEOを務めるEVメーカーで、2018年の初頭にM-Byteコンセプト(SUV)を発表した。この試作EVが採用している自動運転技術などの最新テクノロジーが話題だ。そして6月のCESアジア2018では、M-Byteのメカニズムを用いた4ドアセダンの「K-Byteコンセプト」を発表した。


CESアジア2018で発表され、注目を集めた「K-Byteコンセプト」は完全自動車運転を目指した高性能EVセダン。

左が1月に発表したM-Byteコンセプト(SUV)、右が第2弾のK-Byte。価格は45,000ドルからになるという。

M-Byteで話題をまいた顔認証やジェスチャーコントロール、音声アシスタントなどの技術も継承する。が、注目したいのは最先端の自動運転技術の採用だ。応答レスポンスが鋭く、緻密な制御を行いやすいEVは、自動運転技術との相性がすこぶるいい。

車体に多くのセンサーを備え、ルーフに2つのセンサーを、フェンダーには飛び出すカメラとセンサーを組み込んだ。

自動運転技術は、今のところ、特定の場所では運転に関わるすべての操作を自動で行い、万が一の緊急時にはドライバーが対応する「レベル3」である。だが、発売時に目指しているのは、緊急時もシステムが対応する、完全自動運転の「レベル4」だ。

航続距離は520 kmだが、電池容量を増やせば、さらに航続距離は延ばせる。M-Byteは早ければ年内に量産に向けて動きだす。テスラには脅威の存在だ。


取材・文/片岡英明

SOLAR JOURNAL vol.26(2018年夏号)より転載

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