編集部からのお知らせ

ZEH時代到来! 太陽光発電は自家消費が基本!

ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)普及加速事業に、今秋新たに100億円の予算がつけられた。国主導のこの事業の波に乗り遅れないために、各メーカーはどのように対応しているのか。その最前線に迫る!

家で「消費するエネルギー」と家で「創るエネルギー」が同等になるこの住宅が普及すれば、エネルギーの在り方が大きく変わる。ここでは、エネルギーの大量生産だけでなく、省エネ性能に優れた家電に切り替えて「使う電気を減らしていく」ことも求められるからだ。更に、ZEHにおいては太陽光発電で作った電気を売るのではなく、自家消費することが基本である。

HEMSでもっと身近に親しみやすく  電気を賢く使いこなす

創エネ・蓄エネ・省エネを一元管理するHEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)は、ZEHにとって不可欠なアイテムだ。電力小売全面自由化のもと、電力会社から電力供給を受ける場合にも、料金の安い時間帯に合わせた、賢い電気の使い方をサポートしてくれる。

パナソニックが12月に発売(予定)する「AiSEG2」は、使いやすさにこだわったモニター一体型モデル。Wi-Fi内蔵のため、室内どこでも持ち運ぶことができる。表示画面はとても親しみやすく、エネルギー・マネジメントを身近なものにしてくれることは間違いない。HEMS搭載が標準となるZEH時代を先取りした新製品だ。

パナソニックでは、「住宅エネマネ市場開発センター」を開設し、ZEH関連製品の開発に努めている。

sj_zeh161214_002

パナソニックの新HEMS、設置場所を問わないモニター一体型。

蓄電システムは大容量  マルチDCリンクへ

ZEHでは、太陽光で創った電気は、売電よりも自家消費がメインになる。電気は「創って売る」時代から「創って貯める」時代に大きくシフトする。蓄電システムの重要性が、一気に高まるというわけだ。

京セラでは、各種リチウムイオン蓄電システムをラインナップして、新時代のニーズに応えている。

なかでも注目したいのが、太陽光発電のパワーコンディショナを一体化した製品だ。パワコン・接続ユニット・昇圧ユニットを内蔵しているので、設置スペースを削減でき、取付工事もシンプルなもので済む。最大の特長はDCリンク(直流接続)で、太陽光発電からダイレクトに充電できるので、エネルギー効率が大幅にアップしている。

このほか、「大容量タイプ( 12kWh)」も注目だ。次世代ハイスペック蓄電池モジュールを搭載し、従来比約1・67倍の大容量を実現している。大きく貯めて、ゆったり使う、これからの自家消費スタイルを見据えた蓄電システムだ。

蓄電池に関しては、ZEHだけでなく、「2019年問題」も大きな追い風になる。2019年問題とは、FIT以前の制度にもとづく太陽光の買取期間が、2019年をもって終了になる案件が出てくることを指す。

それまで電気を買い取ってもらっていた人にとっては大問題だが、そこに大きなビジネスチャンスがあることも事実だ。買取期間が終了しても、ほとんどの太陽光発電システムは、その後も発電を続けるので、創った電気をどうするかが問題となる。

①とくに何もせず、昼間だけ自家消費する、②安くても良いから電力会社に買ってもらう、③蓄電池を活用して全量自家消費する、という概ね3つが考えられる。当然、③の需要を喚起したいところだ。

123>

関連記事

2018/02/07 | 編集部からのお知らせ

FIT後も「HEMS×蓄電池×V2H」=「まっち」で安心!

2017/08/04 | 編集部からのお知らせ

「HEMS × 蓄電池 × V2H」という住宅の新発想

2018/05/22 | 編集部からのお知らせ

ZEH時代を生き残るための蓄電池戦略「まっち」

2017/01/10 | 編集部からのお知らせ

ZEHは住宅用太陽光の「追い風」になるか!?

太陽光関連メーカー一覧

アクセスランキング

  1. 【 参加受付中!】2024年4月23日(火)「第29回PVビジネスセミナー」~ 市場動向/PPA・蓄電池の最適化モデル ~...
  2. 東京都の2024年度系統用蓄電池導入事業 特高5件、高圧6件を採択予定
  3. 【受付中】5/28火 ケーブル盗難のリアルを知るための「太陽光のリスク管理」セミナー開催...
  4. 太陽光パネルの増設・更新を促進! 2024年度にルール見直し
  5. 経産省、新電力ビジネスの経過措置「部分供給」の見直し案 オフサイトPPAへの影響は?...
  6. 太陽光発電所 銅線ケーブルの盗難被害が相次ぐ 銅の価格上昇が背景に
  7. 市場運用者・広域機関に聞く、長期脱炭素電源オークションが目指すものとは?...
  8. 脱原発完遂のドイツの電源構成、どうなるエネルギー費の再高騰リスク?
  9. グリッドコードとは? 太陽光発電事業者も知っておくべき系統運用の新ルール...
  10. 2024年度の脱炭素ビジネス【発電側課金・脱炭素オークション・非化石価値取引】...
太陽光業界最新ニュース

フリーマガジン

「SOLAR JOURNAL」

vol.48 | ¥0
2024/01/31発行

お詫びと訂正

ソーラー電話帳 SOLAR JOURNAL メディアパートナーズ