太陽光発電

商品拡充、コスト減、海外進出…TOP企業が語る戦略

改正FIT法を受けて太陽光発電を取り巻く環境は変化している。最先端を走る企業は、どのように業界を生きていくのか? 挑戦をやめない企業として走り続ける、リープトンエナジー株式会社の周氏、ネクストエナジー・アンド・リソース株式会社の中野氏、プロインゾ ジャパンの伊集院氏に話を伺った。

産業用も住宅用も
さらなるラインナップ拡充を図る

日本市場は縮小して厳しい状況ですが、当社はパネルと架台を自社生産しているので、コストコントロールできるのが強みです。自社ブランドのパワコンも開発し、今年7月に中国の江蘇省で竣工する太陽電池モジュールの新工場が稼働すれば、よりコスト競争に対応できるようになります。
今後は低圧案件と、土地が不要な住宅や工場、カーポートなどの屋根置きの案件が増えるでしょう。現状、野立ては傾斜地ばかりになっており、造成費や人件費がかさみがちです。

当社も傾斜地用の架台は取り揃えていますが、そういう面では屋根の方が初期コストがかかりません。産業用は今年9月に新発売するモジュールなど、ラインナップを増やし、住宅用に関しては、カーポートや屋根置きのパネルや架台を揃えています。
架台もパネルもOEMできるのが強みです。また当社では専門の部署を置き、自社発電所の建設を30ヶ所ほどで順次進めています。たとえFITが18円でも自社生産なら利回りは十分あります。毎年5MWずつくらい増やしていく予定です。販路拡大のため販売代理店との契約を進めていますが、おかげさまで、この5年の間に知名度もアップし、順調にその数を増やしています。

周鳴飛氏

リープトンエナジー株式会社
代表取締役

発電所の建設コストを低減し
自然エネルギーを基幹エネルギーに

当社は創業時に「自然エネルギーを基幹エネルギーにする」という理念がありました。FITは会社が成長するための糧になりましたが、今後はFITが20円を切る時代になります。ただ太陽光発電はすでにグリッドパリティを達成し、蓄電池もこれからもっと価格が下がって現在の半分くらいになれば、蓄電池パリティも現実的になってくると思います。そこを目指して発電所の建設コストを落とし、O&Mなどのランニングコストも下げていきたいです。
O&Mの市場規模は、当社の試算では認定済み設備量が80GWで2025年には100GWになると見通しています。総資産が40兆円としたら、毎年発電収入が4兆円くらいで、約10%の4000億円くらいがO&M市場になるでしょう。そこで当社では「モジュールの洗浄サービス」を新たにラインナップに加えました。
バータイプの機械を使い圧倒的なスピードでモジュールを洗浄でき、発電量は未洗浄よりも3~5%アップが期待できます。年間の金額に換算すれば1MW当たり130万円くらい収入がアップし、洗浄代は1MW当たり約50万円~ですから十分ペイできます。
次は草刈りなど、パネルの影になる要因を取り除くサービスに取り組みます。

中野哲平氏

ネクストエナジー・アンド・リソース株式会社
営業企画室長

国内EPCの海外進出をサポート

2012年に始まったFITと税制優遇措置で、再生可能エネルギーは素晴らしい普及率となりました。しかし、今後はFITを支える国民負担を軽減させ、グリッドパリティでの需要を伸ばしていくため国政が動くでしょう。その第一歩が改正FIT法です。
私は海外の太陽光先進国で、不健全に設営された発電所が淘汰され、健全な電力売電事業が普及していくという一連の流れを見てきました。だからこそ、健全な発電所を維持していくための様々なノウハウを蓄積しています。その知見を活かし、発電事業者、消費者、国、全てにとって有益となるようなサポートをしていくことこそ、私たちが担うべき役割であると考えています。最近ではFITが下がったこともあり、様々な国内EPCが海外へ目を向けています。海外では、環境や価格はもちろん使用できる製品が異なるため、現地に精通した知識が必要です。
当社は事業所27ヶ国のネットワークを使い、EPC企業の海外進出を後押ししています。各国の環境に見合った設計、部材の選定からマネジメントを提供していきながら、日本企業の信頼・安全性を世界に浸透させていくことが、日本企業の海外進出において最も大切なポイントであると考えています。

伊集院 誠氏

プロインゾ ジャパン
代表

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取材・文/大根田康介

『SOLAR JOURNAL』vol.22より転載

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