太陽光発電

新たな地図を描くSMA パワコン専業の先へ

太陽光発電向けパワーコンディショナの世界シェアNo.1を誇るSMA。変化を続ける日本の太陽光発電市場において、どのような戦略を描いているのか。SMAジャパン代表の今津武士氏にきいた。

SMAジャパン株式会社 代表取締役社長 今津武士氏

専業メーカー36年の歴史を経て
電力マネジメントへ事業拡大を図る

私どもSMAは、パワーコンディショナ専業メーカーとして36年の歴史があり、数千種類という商品を開発・生産しながら、これまでに世界で60GWを販売してきました。2011年にSMAジャパンを設立して、今年で7年目を迎えます。
日本の市場を見てみますと、2017年は経済産業省による接続認定の手続きが遅れた影響で、特に低圧発電所を中心に連系認可の遅れが発生しました。一方で、特別高圧ではすでに建設が進んでいるプロジェクトも多く、2018年、2019年の2年間は特高案件の納品が増えてくる見込みです。
2017年には大型の1MW機、また1500V用2.5MW機の販売を開始し、既に多くのご注文をいただいております。分散型パワコンでは従来の25kW機に加え、50kW機・60kW機2機種をリリースいたしました。お蔭様で高い評価を頂いており、2018年は前年の倍以上の出荷計画を立てております。

パワーコンディショナは、“太陽光発電所の心臓部分”といっても過言ではありません。しかも、20年以上の稼働が求められる製品です。それほどの長期間使用される電気製品は、世の中を見渡しても実はほとんどありません。
当社の製品は砂漠などの厳しい環境を想定して設計されており、壊れにくく発電効率が良いのが特長です。20年間で交換すべき部品も限られています。さらに、パワコンを冷やすエアコンの電気代がシステムの中で最もランニングコストがかかりますが、当社には「オプティクール」という特許を取得した独自の冷却システムがあります。これによってエアコンの電気代が不要となり、外気温が40℃、50℃になっても発電を続けることが可能です。
加えて、20年間での故障率や不具合データを蓄積し、電磁波など公にされにくい情報も公開していることから、20年使用後の収支が優れていると認めていただいております。

住宅用太陽光発電に関しては、「2019年問題」を1年後に控え、当社も来たるべき「自家消費時代」に向けた新製品を、2月末に開催される「PV EXPO」で発表させていただく予定です。システム機器コストのみならずインストレーションコストの削減を目的とした「コンテナソリューションパワコン」や住宅用・自家消費用・蓄電池用等の新製品もご紹介していきます。

今後、SMA全体としては、パワコンというハードだけの事業から脱却する必要があると考えています。電力マネジメントのソリューション企業として、住宅、ショッピングモールや工場の電力を最も効率よくコントロールできるAI機器・ソフトウェアなどをご提案してまいります。


取材・文/大根田康介

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