編集部からのお知らせ

蓄電池黄金期突入! 求めるべきは賢い貯蔵システム

再エネの過去、現在、そして未来をエネルギージャーナリスト・北村和也氏が読み解く人気コラム。今回は「ドイツのエネルギー貯蔵のいま」に迫る。

エネルギーを蓄える必要性とメリット

今や全電力量の3分の1を再エネで賄うドイツでは、再エネ電力のさらなる拡大のために、この数年「エネルギーを貯蔵すること」の必要性が大きく取り上げられるようになってきた。

一方で、FIT制度の買取価格が急落する中、屋根置きの太陽光の発電コストは家庭用の電気料金を大きく下回り、いわゆる「グリッドパリティ」をほぼ達成している。屋根で発電した電力を無駄なく有効に使うために、家庭内で「電気を蓄える」蓄電池を設置することに大きなメリットが出てきている。つまり、国と一般消費者レベルで、エネルギー貯蔵に対する2種類のモチベーションが沸き起こっているのである。

大規模エネルギー貯蔵は再エネ5割達成の必須条件

2030年に再エネで50%をカバーするのがドイツの電力政策である。実現には、大規模なエネルギー貯蔵が必須と考えられている。中でも太陽光や風力発電の拡大は場合によって大きな余剰電力を生むため、余った電力を貯蔵し適切な時期に使う必要があると考えられている。
政府は技術的に安定しコストの合うエネルギー貯蔵の技術をおよそ15年の歳月をかけて完成させるため、各地で数十のプロジェクトを進めている。対象となっている貯蔵技術は、貯蔵量や期間によって多岐にわたる。最近よく知られてきたPowertoGas(パワー・トゥ・ガス)による水素やメタン製造、レドックスフローなどの大容量蓄電池、すでに実現している空気圧縮という手法もある。

12>

関連記事

2018/04/04 | 編集部からのお知らせ

ハンファQセルズが“TOP BRAND PV”の称号獲得 

太陽光関連メーカー一覧

アクセスランキング

  1. 【 参加受付中!】2024年4月23日(火)「第29回PVビジネスセミナー」~ 市場動向/PPA・蓄電池の最適化モデル ~...
  2. 東京都の2024年度系統用蓄電池導入事業 特高5件、高圧6件を採択予定
  3. 太陽光パネルの増設・更新を促進! 2024年度にルール見直し
  4. 市場運用者・広域機関に聞く、長期脱炭素電源オークションが目指すものとは?...
  5. 経産省、新電力ビジネスの経過措置「部分供給」の見直し案 オフサイトPPAへの影響は?...
  6. 【受付中】5/28火 ケーブル盗難のリアルを知るための「太陽光のリスク管理」セミナー開催...
  7. 太陽光発電所 銅線ケーブルの盗難被害が相次ぐ 銅の価格上昇が背景に
  8. グリッドコードとは? 太陽光発電事業者も知っておくべき系統運用の新ルール...
  9. 脱原発完遂のドイツの電源構成、どうなるエネルギー費の再高騰リスク?
  10. 2024年度の脱炭素ビジネス【発電側課金・脱炭素オークション・非化石価値取引】...
太陽光業界最新ニュース

フリーマガジン

「SOLAR JOURNAL」

vol.48 | ¥0
2024/01/31発行

お詫びと訂正

ソーラー電話帳 SOLAR JOURNAL メディアパートナーズ