政策・マーケット

11月1日、脱炭素先行地域に新たに20地域が加えられることが発表された。二回目となる今回の選定では、2022年4月26日に発表された第一回の選定と比べ、基準が変更されていると北村氏は言う。今後、各地域の活性化にとって重要な役割を持つ脱炭素先行地域について紐解く。エネルギージャーナリスト・北村和也氏の連載コラム第42回。
地域活性化の絶好のツール、「脱炭素先行地域」選定への道

発電事業者に再エネの系統連系コストの負担を求める「発電側課金」。課金方法の見直しや国の脱炭素宣言など3年以上にわたる紆余曲折の末、ようやく方向性が定まりつつある。注目されたFIT/FIPの既認定案件の取り扱いに関する議論の結果をレポートする。
発電側課金、認定済みFIT/FIP案件の買取期間中は対象外とする方向に。経産省

東京都は11月18日、住宅など新築建物への太陽光パネル設置義務化に向けた事業者への支援策を発表した。300億円規模の関連予算案と条例改正案を12月の都議会定例会に提出し、制度の円滑な施行を目指す。国内の一部自治体が設置義務化を進めるなか、大手住宅メーカーが太陽光パネルを載せた住宅などを次々に発売している。
太陽光パネル義務化を見据え メーカーの動きが活発化

大型発電施設への 新規投資を促進 脱炭素電源支援制度のイメージ 経産省は10月3日の総合資源エネルギー調査会作業部会で、脱炭素や電力の安定供給を進めるため、新たに創設する制度内容の詳細を明らかにした。脱炭素電源の容量を長 […]
経産省が「脱炭素」大規模発電所の新設支援 20年収入保証へ 【長期脱炭素電源オークション制度の概要】

経産省など4省は7月、地域と共生した再エネを促すための提言案を合同で発表した。法令の違反案件にはFIT売電収入の交付を保留するほか、認定にあたっては地域への事前説明会の開催などを義務付ける案を盛り込んだ。
再エネの地域共生へ、4省合同の提言案。交付保留や事前説明会の義務化なども

去年11月の銀行法等改正をうけて、全国各地の地方銀行が再エネ事業に参入している。八十二銀行(長野市)は10月、再エネ電力を開発する子会社を設立した。北陸銀行(富山市)は、来年夏頃に専用のメガソーラーから地銀としては国内最大規模の電力供給を開始する方針。両行は新たな分野に参入し、地域経済の持続的な発展と脱炭素化の推進を目指す。
八十二銀、北陸銀が再エネ事業に参入 地域活性化と脱炭素化を推進

環境省は11月1日、二酸化炭素の排出削減をほかの地域に先駆けて進める「脱炭素先行地域」として17道府県20地域を新たに選定した。今年4月の1回目と合わせ、29道府県の計46地域となった。同省はそれぞれの地域の特色に合わせた取り組みを後押しすることで、脱炭素化を加速させたいとしている。
環境省 脱炭素先行地域に17道府県20地域を追加

イオンモール、エコスタイル(大阪市)、みずほ銀行、みずほ証券、みずほリースは、9月から全国のイオンモール31施設に太陽光発電による電力供給を開始した。イオンモールは太陽光パネルを増設し、国内にあるすべての大型商業施設で、40年度までに使用電力の全量を再生可能エネルギーに切り替える方針。
イオンモール 全国31店舗へ太陽光発電の電力供給

山梨県、東レ、東京電力ホールディングス(HD)など9社のコンソーシアムは9月5日、サントリーホールディングス(HD)の白州工場(山梨県北杜市)に固体高分子(PEM)型水電解装置で水素を生成するパワー・トゥ・ガス(P2G)設備を設置すると発表した。(画像:基本合意書を締結したサントリーHDの小野常務(右)と山梨県の長崎知事)
サントリーHD 山梨県と連携して白洲工場をゼロカーボン化

地域マイクログリッド事業は自然災害による地域の大規模停電時でも公共施設などの特定地域に電力供給できる再生エネ設備を導入する。同事業の特長は大手電力会社が所有・運用する既存の配電網を一時的に切り離して自立的に活用できること。小田原市や北海道などで実用化が進んでいる。