太陽光発電

お寺の屋根にソーラーパネル!? 災害時には避難所の役割も

檀家たちの共同出資により、本堂の屋根に太陽光パネルを設置したお寺がある。およそ700年前に創建された東京都江戸川区の名刹、真言宗豊山派泉福寺だ。太陽光発電に込められた人々の想いとは?──岡田隆法住職に話を聞いた。

お寺は災害時の避難所になる
東日本大震災で必要性を痛感

そのお寺は、賑やかな幹線道路を少し入った住宅街のなかにある。地域の人々に開かれたお寺として、習字教室や陶芸教室、ピアノ教室、子ども文庫など、宗派の垣根を超えた取り組みでも知られている。

泉福寺が太陽光発電システムの導入を決めたのは、2017年の冬。2018年2月に設置工事が完了し、5月より運転を開始した。太陽光パネルを載せた本堂は2004年に改築されたもので、鉄筋コンクリートと鉄骨でがっちりと造られている。もともと、災害時には避難所としても使えるようにと考え、設計してあるのだという。屋根裏には、大きな貯蔵庫も設けられている。

本堂南面と西面の屋根に合計12.16kWの太陽光パネルを設置。

「太陽光発電があれば、いざという時には避難所の電源として使うこともできます」と岡田隆法住職。そもそも、今回の太陽光発電システム導入は、岡田住職の発案による。住職の想いに、檀家の方々が共感して、実現に至ったものなのだ。

「太陽光の導入については、東日本大震災以降、ずっと考えていました。以前から避難所としての機能を高めたいとは思っていましたが、あの原発事故で、エネルギーの在り方そのものを変えていかなければと痛感しました。環境が破壊されることは、最終的には、いろいろな人のダメージになります。そういう負の連鎖を防止していくことは、仏教者としてはもちろん、人間として大事な務めだと思っています。人間が生存していくために、原子力や石油ではなく、自然エネルギーを使っていく……。悪いことを止め、善いことを行うという当たり前のことですが、当たり前のことこそ大切にしていかなければならないでしょう。太陽光発電を行うために自然を破壊しては本末転倒ですが、屋根の上なら環境に負荷を与えず実践することができます」(岡田住職)。

泉福寺の30代目住職を務める岡田隆法氏。

 

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