ここでは「学習型の遠隔監視」「オプティマイザ」「トータルチェック」という3つのキーワードから、その方法を見てみよう。
1.学習型の遠隔監視で改善
モジュールの一部に周囲の木や電柱などの影がかかったり故障が生じたりすると、ストリング全体の発電量が低下する。そんなモジュールの故障や異常を早期発見して発電量の低下による損失を最小限に抑えるためにも、発電状況をリアルタイムに監視する学習型の遠隔監視システムは欠かせない。
最近では、新しいアルゴリズムで誤報の少ない故障診断技術が開発され、影と故障の識別やクラスタ故障など従来は見逃すケースもあった異常も発見できるようになった。
マイクロコンバータを併用すれば、MPPT制御(最大電力点追従制御)により電流・電圧のアンバランスを改善し、モジュール出力の最大化もできる。
2.オプティマイザで改善
土地が少ない日本では、既存発電所の限られたスペースで最大発電量を得るためのリパワリングが重要だ。その際、経年劣化や影などの影響を最小限にする「オプティマイザ」という装置が鍵を握る。
まずシミュレーションで、様々な要因で発生するミスマッチ損失の程度を把握し、最大出力と実際の出力とのズレを算出。その上でオプティマイザを導入すれば、ミスマッチ損失を抑えて発電量を最大限高められる。
新規案件でも「BOSコスト」と呼ばれる周辺機器や工事費などのコスト低減は、投資対効果を高めるうえで重要なポイント。オプティマイザを使えば、1つの接続箱に従来の2倍のモジュールを接続することも可能で、BOSコストを大幅に抑えられる。
その2、オプティマイザで改善
3.トータルチェックで改善
太陽光発電所で長期にわたり高い発電効率を維持するには、質の高いO&M(運転管理と保守点検管理)が欠かせない。発電所は単なる“設備”ではなく”資産”の要素が大きい。資産運用の視点でO&Mをプランニングして管理しなければ、利益を生むどころか損失を与えかねないのだ。設計、施工、竣工検査、営繕、施設評価に至るまで、発電所のすべてのライフサイクルにおいて適切なO&Mが求められる。
一口にO&Mといっても、サーモグラフィによる加熱部分診断など専門家が現場でしかできないこと、発電量のモニタリングなど24時間遠隔監視できることなど多種多様だ。これらをワンストップで対応する専門業者もある。必要に応じて相談してみよう。
その3、トータルチェックで改善
太陽光発電所は大切な資産だ。発電量を極力低下させず長期運用するためにも、しっかり保守点検をしよう。

