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両面発電の収益をアップ!反射光量を向上させる新たな方法とは?

凹凸のある地面でも真っ白に吹き付け、反射光量を向上させることで発電量をアップさせることができる。 法面工事や緑化工事のプロ、丸八土建が両面発電所へ提案する新たなソリューションだ。

射光量の向上で発電量UP
除草剤不可の丘陵などに最適

両面発電モジュールを採用する大きな理由は、発電量の向上だ。しかし、地面からの反射光量が少ないと思ったような結果を得られないこともある。両面発電モジュールの発電所は、片面発電の場合より初期費用がかかる。発電量の向上が見込めなければ費用回収が大きなハードルになりかねない。

それを解決するのが、法面工事のプロフェッショナル、丸八土建の「ホワイトコート吹付工」だ。地盤を真っ白に吹き付けることで反射光量を増やし、発電量をアップさせる。「地面を白くコーティングすることで、発電効率が約20%向上すると示す大手パネルメーカーもあります」と同社代表取締役の橋本智弥氏は話す。地盤を白くするには、ビニールや白い石を敷く方法もある。

しかし、強風に耐え、 勾配のある地面でも満遍なく白くするには「ホワイトコート吹付工」が最適だという。地面をしっかりと固めて草の種をブロックするため雑草対策にもなる。近隣に田畑があるなど、除草剤を使えない場合の雑草対策にも効果的で、浸食もストップできる。発電所のメンテナンスコスト低減にも役立つと橋本氏は強調する。

周囲の田畑や水の流れに配慮
地域と共存できる発電所に

第一号案件である群馬県安中市の発電所(100kW)は緩やかな丘の上にある。「雨水が流れる先には田畑などもあり、除草剤を使う選択肢はありませんでした。そこで、発電量も向上できるホワイトコート吹付工を試すことにしたのです」と語るのは、オーナーであるG&Gクリエーションズの担当者だ。同社は、積雪地域の発電所で両面発電の効率が上がった経験から「ホワイトコート吹付工」を選んだ。

「メンテナンスの効率を下げず、地域にも迷惑をかけない。これが第一です。今回の案件も雨水の流れなどを計算に入れ、橋本社長と試行錯誤しながら施工にこぎつけました」と話す。橋本氏によると、施工の翌日に雨が降り、固化を早めるために白セメントを混ぜるよう工夫した経緯もあったという。地域と共存できる発電所を目指すために新しいチャレンジを続けていきたいと橋本氏は力を込める。

「ホワイトコート吹付工」のメリット

1.反射光量による「発電量の大幅UP」
地面を真っ白に吹き付けるため、反射光量を向上できる。両面発電モジュールの発電量を2割程度アップできるとするデータも報告されている。

2.草抑制による「メンテナンスコスト減」
アクリル系土壌固化材「マルハコート」などを配合しているため、地面をしっかりとコーティング。草の種を寄せ付けず、雑草対策の手間を大きく削減できる。

3.浸食防止による強固な「地盤ケア」
放っておくと発電所の損壊につながるほど重大な、雨水などによる浸食の問題。土壌固化材などでがっちりコートするため、侵食の進行をストップすることができる。

POINT

参考価格は、1m²あたり1500円。一度の施工で10年近く維持できると予想。傾斜地・住宅地よりも、民家がなく、除草剤不可の丘陵に適している。

1日あたり400~500m²を施工でき、群馬県の第一号案件では1600m²を4~5日で施工した。すでに土壌の浸食があったが、そのままコーティングして固めたため、水の侵入をシャットアウトできた。経年によって汚れた場合などは、ホワイト基盤材だけを追加で吹き付けることもできる。住宅街や道路から離れた緩やかな丘陵地に適しており、急勾配の場合は「ポリソイル緑化工」がおすすめだという。

PROFILE

株式会社丸八土建 代表取締役

橋本智弥氏


丸八土建
三重県多気郡大台町江馬668-1
TEL:0598-76-0100


撮影:都築大輔
文:山下幸恵(office SOTO)

SOLAR JOURNAL vol.44(2023年冬号)より転載

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