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系統用・再エネ併設蓄電池の“制御”に向けて─ローカルEMSが蓄電池ビジネスの成否を分ける

電力市場の多様化を背景に、蓄電池ビジネスを左右するものとして「制御技術」への関心が高まっている。系統用から再エネ併設、需要家VPPまで幅広く対応する「ローカルEMS」の雄、メテオコントロールジャパン。蓄電池制御で重視すべきことは何か──同社代表取締役の山時義孝氏に聞いた。

 

<目次>
1.メテオコントロールジャパン 制御の力で蓄電池事業を支援
2.ローカルEMSが実現する蓄電システム運用の最適化
3.一次調整力「2秒の壁」を突破する圧倒的な通信速度
4.併設型から需要家VPPまで複数市場を横断する制御技術
5.制御のスペシャリストが拓く再エネ・蓄電池市場の未来

 

メテオコントロールジャパン
制御の力で蓄電池事業を支援

再生可能エネルギーの大量導入を背景に、電力システムの安定化を支える制御技術の重要性が一段と高まっている。とりわけ系統用蓄電池や太陽光併設型蓄電池、需要家VPP(仮想発電所)といった分野では、各種市場の要件に応える高度な制御が求められる局面に入った。

こうした中、「ローカルEMS(エネルギーマネジメントシステム)」を軸に、日本で着実に実績を積み上げているのが、メテオコントロールジャパンだ。国内での蓄電池向け受注件数はすでに50件を超え、今年は100〜150件、さらには20MWhクラスの大型案件も控えるなど、その勢いは止まらない。

親会社はドイツに拠点を置くメテオコントロール。同社は、世界140ヶ国以上で7万件を超える太陽光発電所に携わってきた遠隔監視・制御分野のパイオニア。グローバルの売上規模は約50ミリオンユーロ(約90億円)に達し、日本の主要メーカーと比べても数倍の規模を誇る。蓄電池の制御にも、こうした太陽光発電所で培った技術が活かされているのだ。
 


 

ローカルEMSが実現する
蓄電システム運用の最適化


今日の蓄電池ビジネスにおいては、充放電制御に加え、周波数制御、さらに10MWacを越える特別高圧であれば無効電力制御など、複合的な制御が必要とされている。こうした要請に応えるメテオコントロールの中核製品が、ローカルEMS「ハイブリッドEMS」だ。

ローカルEMSとは、市場取引などを担うアグリゲーター側のEMS(上位のEMS)と蓄電システムの間に位置する現場側の制御装置だ。一般に、上位のEMSからの制御指令を蓄電システムに伝えて実行させる役割を担う。蓄電池を運用し、収益を上げていくためには、このローカルEMSの存在が不可欠となる。蓄電池本体やパワーコンディショナーに比べて軽視されがちなローカルEMSだが、その機能・性能が蓄電池ビジネスの成否を分けるといっても過言ではない。

メテオコントロールのハイブリッドEMSは、圧倒的な高速通信制御と系統安定化制御、ハイブリッド協調制御などにより、あらゆる市場取引に対応する。上位のEMSとのスムーズな連係のもと、蓄電システムの最適制御を可能にしている。

一次調整力「2秒の壁」を
突破する圧倒的な通信速度



ハイブリッドEMSの強みを象徴するものの1つが、需給調整市場で取り引きされる「一次調整力」への対応だ。系統用蓄電池が一次調整力に参入するためには、周波数の変動を検知してから2秒以内に制御を開始し、10秒以内に完了させるという高い技術要件を満たさなければならない(オフラインの場合は30秒)。多くのメーカーがこの「2秒・10秒」の壁に苦戦する中、ハイブリッドEMSを用いたシステムは余裕でこれをクリアしている。

山時氏は、次のように話す。
「ヨーロッパでは0.5秒レベルの厳しい条件下で、すでに豊富な実績があります。我々からすれば、日本での要件は決して難しいものではないのです」

その優位性の源泉は、日本市場の標準を凌駕する通信スピードと独自のフィードバック制御にある。日本の一般的なシステムが1秒間隔の通信であるのに対し、同社は0.1秒単位の高速制御を実現。さらに、連系点のメーター値をリアルタイムに監視し、設備内の損失分を自動補正して正確な電力を送り出す。この精密な制御こそが、インバランスリスクを最小化し、事業者の収益を最大化する鍵になっているのだ。

しかし、ハイブリッドEMSの真価が発揮されるのは、系統用蓄電池を需給調整市場(一時調整力)で運用する場合だけではない。
 


 

併設型から需要家VPPまで
複数市場を横断する制御技術

太陽光併設蓄電池においては、発電と蓄電をハイブリッドEMS1台で高効率に「協調制御」する。太陽光の出力制御ユニットと蓄電池のローカルEMSの機能をハイブリッドEMSが1台で担い、契約容量に応じてPVと蓄電池の出力を最適に配分してくれるのだ。これにより併設型でも、卸電力市場と需給調整市場、2つの市場での収益最大化を狙うことができる。

さらに、電力需要家(工場・商業施設など)のエネルギーリソースを活用するVPPにおいても、ハイブリッドEMSは威力を発揮する。山時氏は、「自家消費を主流とする需要家向け併設設備でも、アグリゲーターと連携することで卸売市場や需給調整市場への参入が容易に実現可能となる。需要家の収益機会拡大と系統の安定化に貢献していきたい」と意欲を示す。

制御のスペシャリストが拓く
再エネ・蓄電池市場の未来

特筆すべきは、これほどの機能・性能を備えながら、圧倒的なコスト競争力を有している点だ。その理由は、太陽光発電所向けに量産してきたハードウェアが活かされているところにある。

「ハードウェアは世界共通の完成された製品です。そこに蓄電池向けのソフトウェアを組み合わせています。ゼロから開発する競合他社に対し、すでに実績のある資産を活用することで低コスト化を実現しています」と山時氏は語る。

太陽光発電の「遠隔監視」から、蓄電池の「制御」へ。メテオコントロールジャパンが提供するのは、単なる製品・サービスではなく、不確実なエネルギー市場において資産価値を最大化するための「信頼」そのものだ。

山時氏は言う。
「変化の激しい再エネ・蓄電池市場ですが、弊社はこれからも“制御のスペシャリスト”として、お客様の幅広いニーズにお応えしてまいります」

10周年を迎え、さらなる飛躍を誓う同社。その技術が、日本のエネルギー転換を一段上のステージへと押し上げていくことは間違いない。

PROFILE

メテオコントロールジャパン株式会社
代表取締役

山時義孝氏

問い合わせ


メテオコントロールジャパン株式会社
東京都中央区銀座2-15-2 KR GinzaⅡ 6F
TEL:03-5990-5373

SMART GRID EXPOに出展!
ブース番号:W30-33


取材・文/廣町公則

SOLAR JOURNAL vol.56(2026年冬号)より転載

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