ダイヘンとサンヴィレッジ、2.4GWhの系統用蓄電所開発で協業
2026/04/28
2026年4月23日、ダイヘンとサンヴィレッジは250か所・総容量2.4GWh規模の系統用蓄電所における機器供給契約を締結した。
1.2.4GWh規模のインフラ構築へ向けた強固なパートナーシップ
2.2027年の要件化を見据えた「JC-STAR」対応と高い施工性
3.2026年度は70件超を開発予定、金融機関との連携がカギに
2.4GWh規模のインフラ構築へ向けた強固なパートナーシップ
株式会社ダイヘンと株式会社サンヴィレッジは、全国各地での系統用蓄電所の開発において協業し、蓄電池システムの供給契約を結んだ。脱炭素社会の実現に向けた再生可能エネルギーの主力電源化には、出力変動を補償する「調整力」としての系統用蓄電池が必要不可欠となっている。こうした市場の急拡大を背景に、両社は協業を通じて250か所の開発を行い、2030年までに総容量2.4GWh規模の開発を目指す。
本プロジェクトにおいて、サンヴィレッジは用地開発からEPC(設計・調達・建設)、系統連系対応、運用開始後のO&Mまでを一貫して推進する。一方のダイヘンは独自の蓄電池パッケージを供給し、さらにアグリゲーターなど各分野の専門企業が連携してプロジェクト全体を推し進める構造だ。

2027年の要件化を見据えた「JC-STAR」対応と高い施工性
本協業の中核となるダイヘン製の蓄電池パッケージは、ユニット型パワコンやCATL製蓄電池、変圧器、エネルギーマネジメントシステム(EMS)などで構成されている。特筆すべきは、IPA(情報処理推進機構)が運用するIoT製品のセキュリティ適合評価制度「JC-STAR★1」を取得済みである点だ。2027年4月以降、新規に系統へ接続される太陽光発電や蓄電池においては、同認証を取得した制御システム(PCS、EMS等)の利用が要件化される予定であり、これにいち早く対応することで投資・運用の信頼性を担保している。
また、用地確保や設置工事における物理的なハードルを下げる工夫も見逃せない。1mの平均騒音値を70.3dBに抑えた国内トップレベルの低騒音設計により、近隣地域への防音対策にかかるコストや手間を大幅に軽減できる。さらに、コンパクトかつ分割可能な独自設計を採用し、6tトラックでの搬入や大型重機を使用しない設置工事を実現したことで、これまで困難だった山間部などの狭路案件への対応力も飛躍的に高めている。
2026年度は70件超を開発予定、金融機関との連携がカギに
国内の系統用蓄電池市場は、2026年にかけて急激な成長が見込まれている。サンヴィレッジは系統用蓄電所EPCの黎明期からノウハウを蓄積し、すでに17件、130MWh突破の実績を持つ(2026年3月16日時点)。同社の強みは開発の実行力だけでなく、金融機関評価を前提としたパッケージモデルによる強固な資金調達力にある。事業性評価やプロジェクトファイナンスにおいて金融機関との共同検討を重ねることで、事業スキームの確実性を高めている。
今回の協業スキームの下で、すでに6案件の開発が進行しており、2026年度中には70件超の蓄電所を新規開発していく計画だ。蓄電所事業の参入障壁となる「セキュリティ要件」「施工性」「資金調達」といった課題を網羅的に解決する両社の体制は、系統用蓄電所をより現実的な選択肢へと押し上げるだろう。
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取材・文:SOLAR JOURNAL 編集部







