「AI in All」戦略で圧倒的な高品質を実現 Sigenergy 統合型生産拠点を開設
2026/06/10
中国・南通にこれまでにない統合型生産拠点を開設し、最速で香港上場を果たしたSigenergy(シグエナジー)。あらゆる工程にAIを実装する「AI in All」戦略で、圧倒的な高品質を実現した。日本向け製品も新工場で生産し、サポート体制も強化。盤石な供給基盤のもと、日本市場へのさらなる貢献を目指す。
1.スマートエネルギーセンター 急増する需要に応える新拠点
2.歩留まり 99.9%の高精度と 最高水準の生産効率を両立
3.AIを全領域に組み込み 最適運用と高度化を実現
4.香港上場、時価総額3.3兆円 日本でのサポート体制も強化
スマートエネルギーセンター
急増する需要に応える新拠点

南通スマートエネルギーセンター、オープニングセレモニーの様子。
先進の蓄電システムを次々と発表し、グローバル市場で急成長を遂げたシグエナジー。同社は2026年3月、中国・江蘇省南通市に新たな生産拠点「南通スマートエネルギーセンター」を開設した。総面積は13万6000㎡に及び、パワコン・蓄電池の年間生産能力は30万台以上に達する。
シグエナジーは上海に2ヶ所の生産拠点を有しているが、受注が急増し、既存2工場だけでは生産が追いつかない状況が続いていた。南通センターの稼働により、同社の年間生産能力は約1200から約2000へと倍増以上に拡大した。
南通センターの開設式典には、世界50以上の国と地域から、主要ディストリビューターや施工パートナーなど2000人以上が来場。政府関係者やシグエナジー創業者兼CEOのTony Xu (トニー・シュー)氏によるプレゼンテーションほか、参加者が国ごとにチームを組んだ国際サッカー大会など、盛大なイベントが催された。
歩留まり 99.9%の高精度と 最高水準の生産効率を両立

南通スマートエネルギーセンターの生産ラインは、AI制御により 圧倒的な高精度・高効率を実現。
南通センターは単なる工場にとどまらず、研究開発、インテリジェント製造、グローバル供給、エネルギー管理を一体化した「統合型生産拠点」と位置づけられている。センター内ではMES(製造実行システム)、WMS (倉庫管理システム)、EMS(エネルギー管理システム)が相互に連携。生産状況のリアルタイム監視と全工程の統合管理により、資材供給から設備設定、生産調整に至るまで、自動的な最適化を実現した。
製造精度においても業界トップ水準を誇り、CCDビジョン検査を活用した自動溶接により99.9%という高い歩留まりを達成。また、SMT(表面実装)工程では1ユニットあたり0.043秒の処理速度と20~30ミクロンの高精度を両立し、DIP (挿入実装)工程では作業時間を50%削減することに成功した。
さらに、AIによる品質検査や立体型インテリジェント物流システムを導入し、生産効率を最大化している。その結果、15秒に1台のバッテリーパック、22秒に1台のインバーターを生産するという極めて高いスループットが可能となった。
AIを全領域に組み込み 最適運用と高度化を実現
シグエナジーでは、「Al in All」戦略をいま強力に推し進めている。これはAIを製品・ソフトウェア・システム全体の中核能力と位置づけるものであり、南通センターはこの「Al in All」戦略を具現化した存在でもある。
同センターでは、文字通りAIが技術プラットフォーム全体の中核を成しており、これにより「製品レベルでのエネルギー管理や運用最適化」「ソフトウェアによる監視・戦略実行の高度化」「システムレベルでの分散型デバイスの連携による協調運用」を実現しているのだ。
Tony Xu氏は、「当社はAI主導のイノベーションを通じて、世界のエネルギー転換をリードしていきます。AIを活用し、よりスマートで適応力の高いエネルギーシステムを構築することで、業界の新たな基準を確立してまいります」と述べている。
香港上場、時価総額3.3兆円 日本でのサポート体制も強化
2026年4月16日、シグエナジーは香港証券取引所への上場を果たした。初日の時価総額は、日本円にして約3・3兆円にも達している。同社は2022年の設立以来、わずか4年未満という異例のスピードでこれを実現。中国企業による香港上場では、史上最速の記録ともなった。
シグエナジーはこのほど、オマーンで計画されている世界最大規模の蓄電所プロジェクト(500MW/2000MWh)を受注したことも発表した。同社の勢いは増すばかりだ。
日本市場に向けては、今後、全製品を南通センター生産に切り替えていく。アフターサービスに関してはセンドバック方式を採用しており、万一、機器に不具合が生じた場合にも埼玉県の在庫拠点から代替品を発送し、2~3日以内に復旧できる体制を整えている。現場へのエンジニア派遣や修理待ちが不要で、土日も対応可能。今後の案件拡大に向けて、サポート人員のさらなる拡充も進めていく方針だ。
「すべての人にグリーンエネルギーを」の企業理念のもと、日本のエネルギー転換を盤石な体制で支えていく。
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Sigenergy Japan株式会社
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取材・文/廣町公則
SOLAR JOURNAL vol.57(2026年57号)より転載
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