「ソーラーフロンティアのO&M」に脚光! SMFLみらいパートナーズに選定の理由を聞く
2024/02/13
ソーラーフロンティアのO&Mサービスに、いま太陽光発電のプロが熱い視線を注いでいる。その理由は、どこにあるのか? 稼働9年目を迎えたメガソーラーのO&Mをソーラーフロンティアに委託したSMFLみらいパートナーズに、O&M事業者選定のポイントを聞いた。
メイン画像:SMFLみらいパートナーズがソーラーフロンティアにO&M業務を委託した広島県呉市のセカンダリー案件(合計8MW)。
地域共生と長期安定稼働の
事業ビジョンを共有できた
太陽光発電のスペシャリストとして国内有数の実績を誇るソーラーフロンティアが、O&M事業により一層力を入れている。これまでも出光グループの一員として、自社で手掛けた太陽光発電所やグループが保有する発電所のO&Mを行ってきたが、昨今、外部案件へのO&Mサービスについても体制を強化しており、長期安定稼働を重視する発電事業者から高い評価を受けている。
昨年、同社にO&Mを委託したSMFLみらいパートナーズ 環境エネルギー本部 環境アセットマネジメント室の山﨑博史氏は、その理由を「会社としての実績と信頼感、そして発電事業に対するビジョンを共有できたこと」にあると明かす。O&M対象となったのは、広島県呉市にある稼働9年目を迎えた合計8MWのセカンダリー案件。SMFLみらいパートナーズでは、昨年8月に同発電所を取得し、あわせてO&M事業者の選定を行った。
山﨑氏は言う。「SMFLみらいパートナーズは、三井住友フィナンシャルグループと住友商事の共同事業としてスタートした三井住友ファイナンス&リース(SMFL)の戦略子会社です。当社では“社会価値を創造することで未来に選ばれる企業へ”をスローガンに、お客さまやビジネスパートナーの脱炭素化をサポートしており、その一環として発電事業も手掛けています。
新規に開発する案件についても、セカンダリー案件についても、私たちが求めているのは“地域との共生に根差した長期安定稼働”であり、20年を大きく超えるスパンで発電し続けることを前提としています。O&M事業者を選ぶにあたっては、まず何よりも、そうしたビジョンを共有し得る会社であることを重視しました。その意味で、ソーラーフロンティアさんとは考え方が同じでしたし、長期にわたり安心してパートナーシップが組めるであろう企業体力と信頼感が決め手になりました」(山﨑氏)。
セカンダリー案件ならではの
難しさに応えてくれた
セカンダリー案件ならではの難しさはさまざまだ。
「当時建設された発電所には、FIT期間のことしか考えられていないものも多く、20年にとどまらず30年からもっと先まで運営していくという観点からは、改善すべき点が少なくありません。太陽光発電所の安全性・健全性についての社会的要請も高まっています。一方で、資材・製品の値段や人件費は高騰しており、よりシビアな改善・運営が求めれています。
今回の発電所では譲渡のタイミングに合わせて、修繕計画を策定いただき、売主と修繕計画を含めた条件交渉をスムーズに行うことができました。また、短期的な修繕については、譲渡後すぐに対応できました。パワーコンディショナをはじめとする設備機器の精密点検やリパワリングに向けた取り組み、一部パネルの交換や遠隔監視システムの見直しなど、収益性向上に向けたアプローチにも期待しています」(山﨑氏)。
ソーラーフロンティアがセカンダリー案件に強みを発揮できる背景には、FIT施行前から数多くの発電所を手掛けてきた実績がある。パネルメーカーとして培った豊富な知見と圧倒的な技術力は、O&Mサービスにもしっかりと息づいているのだ。「現状のトラブルだけでなく、将来想定されるトラブルについても細かく報告してくれるので、発電事業の予見性まで高まりました」と山崎氏は頬を緩める。
同発電所を担当するソーラーフロンティア O&M事業グループの奥山陸氏は言う。「セカンダリー案件のO&Mを受けるにあたっては、背景の確認が重要だと考えています。トラブルについても、その背景から理解し、将来に向けてフィードバックできるよう努めています」(奥山氏)。
きめ細やかなサービスと
先進技術によるスマート保安
セカンダリー案件に限らず、定期メンテナンス全般についても、「トラブルの内容と対処状況がリスト化され、時系列で詳細に把握できるようにしてくれているので助かります。ここまで丁寧なレポートはこれまでになく、先々のコストをより正確に見通せるようになりました」と山崎氏は語る。こうした細やかなサービスも、ソーラーフロンティアのO&Mが好評な理由の1つといえるだろう。
新設の発電所については、コスト面の要求がいっそう厳しい。SMFLみらいパートナーズ 環境エネルギー本部 環境エネルギー開発部の橋本菜摘氏は、「かつてのような高い売電価格が期待できないので、O&Mに使える予算も限られてきます」と話す。
ソーラーフロンティアでは、先進技術によりO&Mのデジタル化・効率化を目指す“スマート保安”に積極的に取り組み、保安力強化とコスト削減の両立を図っている。「ドローンやAI・IoTなどを活用することで、太陽光発電所の安定運用をしっかりとサポートしていく方針です」(奥山氏)。
ドローンによる温度検知で効率化
サーモグラフィー映像搭載のドローンを活用
色の違いによりヒューズが切れている個所などを確認できる為、点検の効率化につながる
足元から未来まで
O&Mの可能性を拓き続ける
地域に受け入れられる発電所であるためには、安全性はもちろん、美観を維持することも重要だ。フェンスが傾いていたり、雑草が繁茂しているような施設は、周辺に不法投棄を招くことにもなりかねず、地域の迷惑施設と化してしまう。SMFLみらいパートナーズとソーラーフロンティアでは、発電所周辺のゴミ拾いを実施し、地域の環境美化にも努めているという。当然、雑草対策など敷地内の保全・美化は徹底されており、草刈りを地元の業者に委ねるなど、地域との人的交流にも力を入れている。
両社は引き続きパートナーシップを強化し、地域に愛される太陽光発電所の長期安定稼働を通して、持続可能な社会の実現に貢献していく考えだ。さらに山﨑氏は、「FIPや各種PPA、蓄電池併設型太陽光発電所など、新しいモデルにも取り組んでおり、今後も積極的に拡大していきたい」と述べている。奥山氏は、「セカンダリー案件のデューデリジェンスも行っていきたい」と話す。それぞれに伴って拡がるO&Mの可能性ーー両社の試みが、どんな未来を拓くことになるのか興味は尽きない。
ソーラーフロンティアが提供する
O&Mサービスのメニュー例
環境整備
環境維持に向けて、除草や洗浄など発電設備の特徴に合わせた方法を提案。
遠隔監視
稼働状況を24時間365日モニタリングし、万一のトラブルもいち早く検知。
駆け付け・不具合対応
異常を検知した際は、速やかに現場に駆け付け、適切に処置。
定期点検・運用管理
法定項目に加え、IR測定等も実施し、健全な発電設備を維持。
PROFILE
SMFLみらいパートナーズ株式会社
環境エネルギー本部 環境アセットマネジメント室
上席室長代理
山﨑博史氏(中央)
SMFLみらいパートナーズ株式会社
環境エネルギー本部 環境エネルギー開発部
副主任
橋本菜摘氏(左)
ソーラーフロンティア株式会社
アフターマーケット事業部 O&M事業グループ
奧山陸氏(右)
問い合わせ
ソーラーフロンティア株式会社
東京都千代田区丸の内3-1-1 帝劇ビル
TEL:03-6212-6428
PV EXPO【春】に出展!
ブース番号:E1-3
取材・文:廣町公則
SOLAR JOURNAL vol.48(2024年冬号)より転載
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