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グローバルな活動で得てきた知見を活用し、地域との合意形成の上に開発を進めるBayWa r.e. Japan

再生可能エネルギーの開発、関連サービスの提供、流通、およびエネルギーソリューションの提供を手掛け、エネルギーの未来を積極的に形作っているBayWa r.e. 。日本でも話題の開発を手掛けているBayWa r.e. Japanの大浦徹也・代表取締役社長に展望を聞いた。

強力な新規開発力と
合意形成の2本柱

BayWa AG においてグリーンエネルギー部門を担うBayWa r.e.は「r.e.think energy」をモットーにエネルギーの生産方法、貯蔵方法、および効率的な使用方法について考え、世界中での再生可能エネルギーへの転換を推進している。拠点設置は34カ国。稼働させている再生可能エネルギーの生産設備は6 GW を超え、10.5 GW 以上の設備を管理している。総売上高は約 58 億ユーロだ。日本支社であるBayWa r.e. Japanも、兵庫県神戸市(50MW)や宮崎県都農町(7.8MW)など、新規開拓プロジェクトの先進性によって高評価を得ている。

同社の大浦徹也・代表取締役社長は「直近の実績は、日本で再生可能エネルギーソリューションを推進する私たちのコミットメントを表しています。私たちは日本の持続可能なエネルギー移行に貢献できることを嬉しく思います」と抱負を語る。

太陽光発電所の開発に対するネガティブな意見も囁かれる中、BayWa r.e. Japanは地元との関係を重視しながら持ち前の開発力を発揮。グローバルな活動で得てきた知見を活かし、合意形成に向けた努力を怠らない。

そういった姿勢は目に見える形となっている。神戸市の案件では107ヘクタールの用地でありながら、パネル設置面積は半分以下に抑えた。行政や地元の人々の意見に耳を傾けながら、山里の風景を極力損なわないように配慮した結果だ。無論、プロジェクトの進行中も情報を開示し、必要な時には説明して回った。

土地は減少しつつあるが
「眠っている土地」はある

大浦徹也・代表取締役社長は「日本は制度的にも安定していますし、信用度も高いです」と言って続ける。
「開発できる土地が減少していると言われていますし、実際にそういう部分はありますが、『眠っている土地』はあると感じています。我々が、ゼロから開発していける余地はあると考えています」

(茨城県北茨城市磯原にあるBayWa r.e. Japanが手掛けた案件)

開発力を発揮しての土地活用だけでなく、水上ソーラーも新たなトライの一つだろう。地方にある農業用量貯水池(ため池)などに水上ソーラーを導入する案を温めている。農業用貯水池の管理コストを売電などで賄えれば、地域の方々ともウインウインの関係を築けるという青写真を描く。その際には地域と良好な関係を築いた上で高い開発力を活かしてプロジェクトを進めるつもりだ。
「チャンスがある限り、グローバルな実績と経験を持つBayWa r.e. Japanは再エネの拡大に努めていきたいと考えています。再エネの需要をしっかりとらえ、BayWa r.e. Japanらしさを保ちつつ、プロジェクト開発を続けていきたいです」

革新的であり、野心的な目標を掲げるBayWa r.e. Japanの動向を注視したい。

話を聞いた人

大浦哲也(おおうら・てつや)
プロジェクト・ファイナンスと再生可能エネルギーの開発に精通。2019年8月よりBayWa r.e.Japan株式会社の代表取締役社長として、日本全国における太陽光発電プロジェクトに従事している


取材・文:井上直孝

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