業界ニュース

PPAでは国内最大規模 150MWの再生可能エネルギーの供給に関する基本合意契約を締結

三井住友ファイナンス&リースの戦略子会社SMFLみらいパートナーズとヤンマーホールディングス、ヤンマーエネルギーシステムの3社が、国内最大級のバーチャルPPAを活用した再生可能エネルギー供給契約を締結した。2030年度までに全国で150MWの電源開発を目指し、ゼロカーボン社会の実現に向けた取り組みを推進している。

メイン画像:バーチャルPPAに取り組む太陽光発電設備

再生可能エネルギーの活用が進む中、150MWという国内最大規模の供給計画は、再エネ普及を加速させる重要な取り組みである。本記事では、三井住友ファイナンス&リースグループとヤンマーグループによる新たなパートナーシップを軸に、合同会社設立や追加性のある環境価値の供給計画について紹介する。このプロジェクトが、ゼロカーボン社会の実現や2050年を見据えた持続可能な未来構築にどのように貢献するのかを探る。

国内最大規模となる150MWの太陽光バーチャルPPAに関する基本合意契約を締結

ヤンマーホールディングス株式会社
2024年11月27日 10時30分

三井住友ファイナンス&リース株式会社(以下「SMFL」)の戦略子会社、SMFLみらいパートナーズ株式会社(以下「SMFLみらいパートナーズ」)とヤンマーホールディングス株式会社(以下「ヤンマーホールディングス」)、およびヤンマーエネルギーシステム株式会社(以下「ヤンマーエネルギーシステム」)の3社は、バーチャルPPA※1の仕組みを活用し、PPAでは国内最大規模となる150MW(直流容量換算、以下同じ)の再生可能エネルギーの供給に関する基本合意契約を締結しました。

今般、SMFLみらいパートナーズとヤンマーエネルギーシステムの2社は、ヤンマーホールディングスへの再生可能エネルギーの供給を目的に、共同出資による合同会社(以下「発電事業SPC」)を設立しました。第1期として、高圧太陽光発電所9カ所(計10.9MW)を取得し、発電所から生み出される追加性※2のある環境価値を、アグリゲーター※3を通じて、ヤンマーホールディングスへ2024年12月より供給する予定です。今回の取り組みにおいて、SMFLみらいパートナーズは需要家が未確定の状況下においても、先行して太陽光発電所の開発に着手していた事から、ヤンマーホールディングスへ短期間で追加性のある環境価値を提供できた事例となります。

共同3社は、2030年度までに全国で150MWの電源開発に取り組みます。今後もヤンマーホールディングスが掲げる「YANMAR GREEN CHALLENGE 2050」の達成を目指すと共に、ゼロカーボン社会の実現に貢献していきます。

SMFLグループの取り組み

SMFLグループは、太陽光・風力・バイオマス・水力などさまざまな再生可能エネルギー発電事業、オンサイト/オフサイト発電事業による CO2フリー電力の提供、省エネルギー支援サービスなどの事業を展開しています。また、SMFLは、再生可能エネルギーや省エネルギー設備にリースをはじめとするファイナンスサービスを提供しています。SMFLグループは、企業の脱炭素への取り組みを支援するソリューションをワンストップで提供することで脱炭素社会の実現に貢献していきます。

ヤンマーグループの取り組み

ヤンマーグループでは、持続可能な社会を目指し、「YANMAR GREEN CHALLENGE 2050」を推進しています。「GHG排出量ゼロの企業活動を実現する」「循環する資源を基にした環境負荷フリーの企業活動を実現する」「お客様のGHG排出ネガティブ・資源循環化に貢献する」という3つの課題に挑戦することで、ブランドステートメントに掲げる“A SUSTAINABLE FUTURE -テクノロジーで新しい豊かさへ。-”を実現します。

ヤンマーのグループ会社であるヤンマーエネルギーシステムは、非常用発電機、コージェネレーションシステムや、ガスエンジンによる空調システムなどの開発・製造・販売・サービス・遠隔監視を一貫して行い、安定した電力インフラや省エネルギーな社会の実現に貢献し続けてきました。昨今では、再生可能エネルギーによる発電所を「YANMAR ENERGY FARM(ヤンマーエナジーファーム)」として自社運営しています。このような取り組みを拡大し、お客さまに最適なエネルギーソリューションを提供することで、エネルギーの脱炭素化を推進していきます。

※1 バーチャルPPA

再エネ発電所由来の再エネ電力及び環境価値の内、環境価値のみを長期間に渡って供給する契約

※2 追加性

従来の再エネ電源(FIT)ではなく、新規に再エネ電源を導入すること

※3 当案件においては東芝エネルギーシステムズ株式会社をアグリゲーターとして起用

スキーム図

<注記>

記載内容はリリース発表時点のものです。最新の情報とは内容が異なっている場合がありますのでご了承願います。

ヤンマーホールディングス株式会社
1912年に大阪で創業したヤンマーは、1933年に世界で初めてディーゼルエンジンの小型実用化に成功した産業機械メーカーです。「大地」「海」「都市」のフィールドで、エンジンなどのパワートレインを軸に、アグリ、建機、マリン、エネルギーシステムなどの事業をグローバルに展開。環境負荷フリー・GHGフリーの企業を目指し、顧客価値を創造するソリューションを提供しています。未来を育むヤンマーの価値観「HANASAKA」を基盤に、ブランドステートメントとして掲げる“A SUSTAINABLE FUTURE”を実現します。

引用:prtimes.jp

再エネ導入を加速する企業連携の新たなモデル

本合意は、企業間の連携により再エネ導入を加速させるモデルケースとなる。三井住友ファイナンス&リースグループとヤンマーグループの取り組みは、単なるエネルギー供給にとどまらず、持続可能な社会実現のための一歩である。読者の皆さまも、このような取り組みが次世代のエネルギー戦略に与える影響をぜひ注目してほしい。私たちも引き続き、再エネ業界の最前線を追い続けていく。

関連記事

太陽光関連メーカー一覧

アクセスランキング

  1. いつまで続けるのか、ガソリン補助という愚策
  2. ドイツの再エネを襲った「暗い凪(なぎ)」の威力と世界が進める「柔軟性」によるソリューション...
  3. 【産総研】世界初となるペロブスカイト太陽電池自動作製システムを開発‼ 開発スピードを飛躍的に向上できる...
  4. 【申込受付中!】12/10東京開催!「系統用蓄電池ビジネス」セミナー 蓄電所市場で勝ち抜くヒント...
  5. Sungrow Japanが10周年記念式典を開催 新たな低圧ソリューションと系統用蓄電システムを発表...
  6. ペロブスカイト×蓄電システムの未来!沖縄「創蓄トレーラーハウス」の事例をみた!...
  7. 【資源エネルギー庁】関係法令違反等が確認された太陽光発電事業に対するFIT/FIP交付金の一時停止措置を実施!...
  8. 丸紅新電力、三峰川伊那蓄電所の運用開始で電力安定供給に貢献
  9. FIT発電事業者必見!売電ロス補償する「FIT売電保証サービス」とは?
  10. 東京ガスとL.PROJECT の「IGNITUREソーラー」PPAプランの太陽光発電サービス提供を開始...
太陽光業界最新ニュース

フリーマガジン

「SOLAR JOURNAL」

vol.51 | ¥0
2024/10/31発行

お詫びと訂正

ソーラー電話帳 SOLAR JOURNAL メディアパートナーズ