業界ニュース

太陽光業界を牽引!トリナ・ソーラーが26.58%の変換効率を記録更新

トリナ・ソーラーがN型i-TOPCon両面受光セルで26.58%の変換効率を達成し、28回目の世界記録更新を発表。TOPCon技術や光学設計の革新により、業界の未来を切り開く新たな基準を示す。

太陽光エネルギー業界において革新的な技術力を発揮し続けるトリナ・ソーラー。同社はこれまで数々の技術記録を打ち立て、業界の最前線で持続可能な未来の実現を推進してきた。今回、N型i-TOPCon両面受光セルにおいて26.58%という驚異的な変換効率を達成し、新たな世界記録を樹立した。この成果は、再生可能エネルギー分野における技術進化の重要な一歩である。本記事では、この記録達成の背景や技術の詳細を掘り下げ、太陽光発電の未来への展望を考察する。

以下、トリナ・ソーラー・ジャパン株式会社のプレスリリースより

トリナ・ソーラー、28回目の世界記録を更新 N型i-TOPCon両面受光セルが変換効率26.58%を達成

トリナ・ソーラー・ジャパン株式会社
2024年12月4日 10時00分

太陽光エネルギー分野におけるイノベーションで世界をリードするトリナ・ソーラーTrina Solar Co., Ltd.(SH:688599)(以下「トリナ・ソーラー」または「同社」)は、N型i-TOPCon両面受光セルが26.58%の変換効率を達成し、新たな世界記録を樹立したことを発表しました。
 この記録は、太陽光発電に関連する研究と開発を行っているドイツの研究機関「ISFH CalTeC」によって確認されました。同社にとって28回目となる世界記録更新であり、業界における技術力の高さを改めて証明する成果となりました。
 
今回の成果は、トリナ・ソーラーが独自に開発した210×182mm²の大面積矩形N型シリコンウエハーに、トンネル酸化物パッシベーションコンタクト技術※1を組み合わせた先端的な設計によって実現されました。また、エミッタパッシベーション技術※2、光学トラッピング設計※3、超精細印刷技術※4を活用することで、電池の光学特性と電気特性が大幅に向上しました。この技術革新により、業界での技術標準をさらに高い水準へ引き上げています。

※1 トンネル酸化物パッシベーションコンタクト技術(Tunnel Oxide Passivated Contact 以下「TOPCon」)は、太陽光パネルの性能を飛躍的に向上させる次世代技術です。この技術は、薄い酸化物層と導電性ポリシリコン層を組み合わせ、電荷損失を最小化することで高い変換効率を実現します。また、シリコン表面の欠陥を低減するパッシベーション効果により、長期的な性能安定性を確保しつつ、従来の製造プロセスに容易に適用可能なため、量産性にも優れています。これにより、設置面積や資源使用を抑えながら高効率な発電を可能にし、環境負荷の軽減にも貢献します。
※2 エミッタパッシベーション技術(Emitter Passivation Technology)は、太陽電池のシリコン表面に特殊なパッシベーション層を設けることで、電荷損失を抑え、変換効率を向上させる先進技術です。この保護層により、シリコン表面の欠陥を低減し、電荷の再結合を最小限に抑えることで、高い発電性能と長期的な安定性を実現します。また、既存の製造ラインに適用可能でコスト効率も高く、次世代の高性能太陽電池開発を支える重要な技術です。
※3 光学トラッピング設計は、太陽光パネルの発電効率を高めるための設計技術で、光を効率的に吸収する工夫が施されています。この技術では、特殊な表面構造やコーティングにより光の反射を抑え、シリコン層内での光の通過距離を最大化することで、より多くの光エネルギーを電力に変換します。これにより、限られた面積で高い発電性能を発揮し、資源の有効活用と持続可能なエネルギー供給に貢献します。
※4 超精細印刷技術は、太陽光パネルの製造において、電極を極めて細かく、精密に形成する技術です。この技術により、電極の幅を最小化しつつ導電性を維持できるため、光の遮蔽を減らして太陽電池の変換効率を向上させます。また、材料使用量を削減することでコスト効率を高め、環境負荷の低減にも寄与します。

 同社の会長兼CEOである高紀凡(ガオ・ジーファン)は「26.58%という驚異的な効率を達成できたことを非常に誇りに思います。この記録は、N型TOPCon技術の可能性をさらに引き上げる重要なマイルストーンです。当社は引き続き、TOPCon電池およびモジュールの研究開発を強化し、競争力を高めるとともに、知的財産の保護を推進し、先端技術を堅固に保持してまいります。」とコメントしています。
 今年10月には、同社のN型単結晶シリコンTOPCon電池が25.9%の効率でそれまで7年間にわたり保持されていた記録を更新しました。そのわずか1か月後に新記録を達成した今回の成果は、TOPCon技術の持つ大きな可能性を再び証明すると同時に、同社の業界におけるリーダーシップをさらに強固なものにしています。
 トリナ・ソーラーは今後も太陽光エネルギー分野での技術革新を通じて、世界の持続可能なエネルギー未来に貢献していきます。

トリナ・ソーラー(SH 証券コード:688599 )について

 トリナ・ソーラーは太陽光発電およびスマートエネルギーのトータルソリューションを提供するグローバルリーダーです。1997年に太陽光発電システムのインテグレーターとして設立されたトリナ・ソーラーは現在太陽光発電製品、太陽光発電システム、スマートエネルギーソリューションの3つの事業を世界170ヶ国以上において展開しています。トリナ・ソーラーは「新しい産業エコシステムを創造し、太陽光発電を中心としたスマートエネルギーソリューションの先駆けになる」という戦略目標を掲げ、電力システム改革を支援し、将来的なゼロカーボン世界の実現を目指しています。
 日本においては、2010年にトリナ・ソーラー・ジャパンを設立してから、国内需要に合わせて最先端のフルライン製品を展開。パートナーの皆様と多数の実績を達成してきました。

会社概要
会社名:Trina Solar トリナ・ソーラー・ジャパン株式会社
所在地:〒100-0004 東京都千代田区大手町2丁目6番4号常盤橋タワー2606
公式サイト:https://www.trinasolar.com/jp

引用:https://prtimes.jp

技術革新で切り拓く持続可能な未来

トリナ・ソーラーが達成した26.58%の変換効率という新記録は、単なる技術進歩に留まらず、持続可能な社会への道を切り開く大きな意義を持つものである。同社の技術力と革新精神は、再生可能エネルギー業界の可能性を広げ、多くの人々に未来への希望を届ける。今後も世界をリードする企業として、新たな課題に挑戦し続けるトリナ・ソーラーの活動に注目していきたい。技術と環境が調和する未来を創造する同社の取り組みが、次世代のエネルギー供給モデルにどのような影響を与えるのか期待が高まる。

関連記事

太陽光関連メーカー一覧

アクセスランキング

  1. 【参加受付中!】2025年1月29日(水)「第32回PVビジネスセミナー」
  2. 【受付中】2/13 東京都の補助金で加速!《エネマネ》セミナー ~EV、充電設備、ERAB最新事情~...
  3. いつまで続けるのか、ガソリン補助という愚策
  4. 来年度政府予算案 需要家主導型事業に前年度並み 98億円を計上
  5. エネ基で“標的”になった太陽光発電と、原子力発電の本当の実力
  6. 【第7次エネルギー基本計画の原案公表】40年度に太陽光は22~29%程度、風力は4~8%程度...
  7. 【経済産業省】第7次エネルギー基本計画案について意見募集
  8. ソーラーエッジとauリニューアブルエナジー、製品アドバイザリー契約で再エネ拡大をサポート...
  9. 【環境省】2月3日から脱炭素先行地域の第6回募集を開始
  10. 【FIPの進化形】時代はFIP移行+蓄電池へ! 新たなビジネスモデルを探る《FIP転》...
広告お問い合わせ 太陽光業界最新ニュース

フリーマガジン

「SOLAR JOURNAL」

vol.51 | ¥0
2024/10/31発行

お詫びと訂正

ソーラー電話帳 SOLAR JOURNAL メディアパートナーズ