政策・制度

【2022年度FIT/FIP】太陽光第15回入札、FIPの特別高圧は1件。前回から加重平均は低下

このほど公表された太陽光第15回入札(2022年度第4回)によると、FIT/FIPともに落札量量が募集容量を下回り、加重平均落札価格は低下した。太陽光第14回入札の結果とともに振り返る。

いずれも募集容量には未達
入札参加見送りが10件

電力広域的運営推進機関は3月10日、太陽光第15回入札(2022年度第4回)の結果を公表した。入札の対象はFIT認定が250〜1,000kW未満、FIP認定が1,000kW以上、事前に公表された上限価格はFIT/FIPいずれも9.63円/kWhだった。

はじめに、FITにおける入札結果は次の通り。募集容量50MWに対して15.8362MWの応札があり、同量が落札された。落札件数は25件で、最低落札価格は9.50円/kWh、加重平均落札価格は9.59円/kWh、最高落札価格は9.63円/kWhだった。

これに対して、入札の参加資格審査のために提出されたのは36件・21.9571MW、参加できる旨を通知されたのは33件・20.3321MWだった。したがって、8件・4.5MWあまりが参加を見送ったことになる。

続いてFIPの入札結果は、募集容量175MWに対して9件・16.2045MWの応札があり、同量が落札された。最低落札価格は9.48円/kWh、加重平均落札価格は9.56円/kWh、最高落札価格が9.63円/kWhだった。落札した9件のうち特別高圧の案件は、ジャパン・リニューアブル・エナジー(3MW)の1件だった。

FIPにおいて、入札の参加資格審査のために提出されたのは12件・69.0664MW、参加できる旨を通知されたのは11件・67.4545MWだったため、2件・51.25MWあまりが参加を見送ったと考えられる。

加重平均落札価格は大きく低下
FIPにおける価格低下が顕著に

太陽光第15回入札では、加重平均落札価格がFITで9.59円/kWh、FIPで9.56円/kWhとなった。前回の太陽光第14回入札(2022年度第3回)では、FITが9.70円/kWh、FIPが9.73円/kWhだったため、それぞれ0.11円/kWh、0.17円/kWh下がったことになる。

加重平均落札価格が大きく下がった一方で、落札容量が募集容量に満たない状態が続いている。特にFIPにおいては、大規模な特別高圧案件が少なかったことが募集容量の大幅な未達につながったとみてよいだろう。

なお、太陽光第14回入札のFIPにおいては、募集容量175MWに対し11件・137.2069MWが落札された。11件のうち大型の特別高圧案件は2件で、FS Japan Project39合同会社(28.800MW)、CESいわき太陽光発電所合同会社(94.160MW)だった。

DATA

電力広域的運営推進機関:太陽光第15回入札(令和4年度第4回)の結果について(FIT)
電力広域的運営推進機関:太陽光第15回入札(令和4年度第4回)の結果について(FIP)


文:山下幸恵(office SOTO)

関連記事

太陽光関連メーカー一覧

アクセスランキング

  1. 【飯田さんコラム】新築住宅への太陽光発電設置義務化。東京都から全国へ広がる動き...
  2. 東京都の「太陽光義務化」2年間の準備期間を経て2025年春動き出す
  3. 【参加受付中!】2025年6月10日(火)「第34回PVビジネスセミナー」
  4. 積水化学工業がペロブスカイトを量産化! 2030年にはGW級の製造ライン構築を目指す...
  5. EPCの設計者必見! 蓄電池併設のFIP転やPPA「DCリンク」で収益を向上させる方法...
  6. 『SOLAR JOURNAL』“蓄電池ビジネス”特集号 5/27発行!
  7. 【EMS専門家が監修】系統用蓄電池のビジネスモデル、他社に差をつけるためのEMSの基礎知識...
  8. EMS関連の国内市場 2040年にかけ中小規模の施設でも導入拡大へ
  9. HUAWEI 新型蓄電システム、3機種を一挙公開 産業用・住宅用ともに「安全性」を徹底追求...
  10. 第7次エネルギー基本計画を閣議決定 太陽光の比率を 23~29%程度に変更...
広告お問い合わせ 太陽光業界最新ニュース

フリーマガジン

「SOLAR JOURNAL」

蓄電池特集号 | ¥0
2025/5/27発行

お詫びと訂正

ソーラー電話帳 SOLAR JOURNAL メディアパートナーズ