ジンコのN型フラッグシップモデル「Tiger Neo」。屋根置きや営農型太陽光発電に
2022/06/19
新製品「Tiger Neo」にはN型TOPCon技術が用いられ、モジュールの最高変換効率は22.3%。高効率であるだけでなく、高温の環境下でも高いパフォーマンスを発揮する。設置スペースが限られる日本市場にうってつけの新モデルだ。各地で続々と採用されている。
市場にマッチした新製品
高温地域でもパワフルに発電
この3月末で、ジンコソーラーの太陽光パネル出荷実績は全世界で100GWに達した。世界全体における太陽光発電の導入量の1割近くに相当する量だ。さらに、今年から量産体制に入った新製品「Tiger Neo」の登場によって、同社の世界でのプレゼンスは一層高まっている。
ジンコソーラーの「Tiger Neo」は、N型TOPCon技術を用いた新たなフラッグシップモデル。モジュールの最高変換効率は22.3%、最大出力は620Wと高効率、高出力だ。設置スペースが限られ、EPCコストの高い日本市場に最適な製品として注目される。すでに中国では、メガソーラー規模の屋根置き案件など複数のプロジェクトへ導入された実績をもつ。
「Tiger Neo」シリーズは、温度係数がマイナス0.30%/℃と従来のP型モジュールより低いのが特長。温度係数とは、温度が1℃上がるごとに出力が低下する割合を示したもので、一般的なP型モジュールではマイナス0.35%/℃だ。つまり「Tiger Neo」シリーズは、より温度の影響を受けにくく、高温の地域でもしっかり発電できる。
さらに、卓越した抗LIDとLeTID性能も有する。太陽光モジュールの運用開始時に、一時的に性能が低下する現象をLID(光誘起劣化)やLeTID現象といい、長年の課題とされてきた。「Tiger Neo」シリーズの光誘起劣化率は約1%と、一般的なP型モジュールの半分だ。
「Tiger Neo」シリーズは、中国広西省での100MWの営農型プロジェクトにも採用された。ジンコソーラーが、発電収益の向上と農業のグリーン化を力強くリードする。
優れた耐久性と温度係数で
様々な条件に対応
中国海南省東方市の10MWの屋根置き案件に採用された「Tiger Neo」。設置可能なスペースの限りのある屋根置きでもしっかり発電し、投資回収期間の短縮に貢献する。
「Tiger Neo」の両面発電タイプの採用が今年3月に決まった、中国広東能源の100MWのプロジェクト。より低いコストでたっぷり発電するという特長が、導入の決定打になったという。
DATA
Tiger Neo
従来の単結晶PERCと比べ、変換効率が5〜6%、発電性能が3〜4%向上した「Tiger Neo」。一般的なP型モジュールより温度の影響を受けにくく、高温地域でも安定した発電が期待できる。
最大出力:620W
最高変換効率:22.30%
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文:山下幸恵(office SOTO)
SOLAR JOURNAL vol.41(2022年春号)より転載
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