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カスタマイズが容易で短納期! IEC規格に準拠した「ベース一体型受変電盤」

創業約70年の配電機器メーカーの日本高圧電気は、ベトナムの大手盤メーカーと共同設計した「ベース一体型受変電盤」を提供する。短納期、低コスト、カスタマイズの容易さで蓄電池ビジネスを後押しする。

 

<目次>
1.老舗の配電機器メーカー 再エネ分野で豊富な実績
2.受変電盤の納期を大幅に短縮 蓄電池ビジネスを後押し
3.低コストでカスタマイズ EMS導入の設計にも対応

 

老舗の配電機器メーカー
再エネ分野で豊富な実績

日本高圧電気は1956年に創業した配電機器メーカーだ。高圧カットアウトをはじめとする、電気の安定供給に欠かせないさまざまな機器を製造・開発している。半世紀以上にもわたる事業でノウハウを蓄積し、取引先からの信頼も厚い。中根正喜社長は「国内の大手電力会社向けに、70年近くにわたり配電機器の製造・販売を行ってきました。品質とサポート体制を最重要視しており、製造元として保守まで一貫して対応することで、技術力と信頼性に基づく安心を提供しています」と語る。

再エネ分野には20年以上前に参入した。海外のパートナー企業と提携し、特別高圧のリングメインユニットや高圧盤を、国内のメガソーラー・風力発電設備に2000基以上提供してきた。「海外の優良製品を積極的に活用し、必要に応じて日本市場向けのカスタマイズを当社で実施しながら、品質・コスト・納期の最適化を追求するとともに、アフターサービスにも万全の体制で対応しています」と中根氏は話す。
 


 

受変電盤の納期を大幅に短縮
蓄電池ビジネスを後押し


ベトナムHawee P&T社と共同設計した系統用蓄電池向け高圧受変電盤(提供:日本高圧電気)

日本では、系統用蓄電池などの蓄電池ビジネスが盛り上がりを見せているが、昨今、半導体などの部品の製造や調達が遅延して、受変電盤の納期が長期化している。電力系統の空き容量の確保や補助金の活用にはタイムリミットがあり、納期の遅延は蓄電池ビジネスの命運を左右する。

そこで、日本高圧電気は、受変電盤と変圧器が一体化した「ベース一体型受変電盤」を、ベトナムの大手盤メーカーであるHawee P&T社と共同設計して、短納期で供給する体制を整えた。日本高圧電気のベトナムの製造拠点が同社と緊密に連携することで短納期を実現し、条件が合えば、最短4ヶ月で受変電盤を納入でき、発売から1年あまりで約3万KVAを日本全国へ納品したという。

電気・電子技術分野の国際規格であるIEC規格に準拠した部材を使用することで、納期を短縮している。現在、系統用蓄電池は海外の規格によるものが多く、日本の製品とは電圧などが異なるケースがある。IEC規格を取得した部材は、海外製の蓄電池ともスムーズに適合できる。必要に応じて日本のJIS規格に則った仕様の変更を行うことも可能だ。

受変電盤と変圧器を一体化したため、盤の間の接続作業が不要になり、さらなる工期の短縮を実現した。系統用蓄電池に多い20フィートコンテナとほぼ同じ寸法にしたことで、蓄電池と同様の方法で運搬できる。
 


 

低コストでカスタマイズ
EMS導入の設計にも対応


日本高圧電気 システム構成イメージ
ベース一体型受変電盤のシステム構成イメージ(提供:日本高圧電気)

日本高圧電気は、ディベロッパーなどの要望に沿った系統用蓄電池システム全体のカスタマイズにも対応する。カスタマイズにあたっては、IEC規格品から必要な機器を選定するため、エネルギーマネジメントシステム機器に関しても自由度の高い設計ができ、コストを抑えながら柔軟なカスタマイズができる点が同社の強みだ。

再エネ分野における今後の展望について、「国内の系統用蓄電池や太陽光発電所で求められる製品の開発・設計・製造を今後さらに加速させていきます。国境を越えた技術の橋渡しと、現場に密着したサポート力を強みに、ベース一体型受変電盤をはじめとする製品を通じて、再生可能エネルギーの安定した運用を支え続けていきます。また、今後は、工事の請負体制も整備し、製品提供から設置・施工までをワンストップで対応できる体制を構築していきます」と、中根氏は力を込める。

 


 

PROFILE

日本高圧電気株式会社
代表取締役社長

中根 正喜 氏

問い合わせ


日本高圧電気株式会社
〒474-0053 愛知県大府市柊山町8丁目288番地
TEL:0562-88-6060
FAX:0562-46-1185


取材・文:山下幸恵(office SOTO)

SOLAR JOURNAL 蓄電池特集号より転載

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