再エネ開発を超えて「アグリゲーションの旗手」へ。新生ユーラスエナジーによる蓄電池運用の最適解
2026/03/02
国内No.1の風力・太陽光発電事業グループであるユーラスエナジーが、いま事業構造の進化を加速させている。VPPプラットフォーム「ReEra」による蓄電池運用を軸に、アグリゲーターとして躍進を遂げようとしている。系統用蓄電池/再エネ併設蓄電池の世界に何をもたらすのか──同社の現在地と競争力の源泉を紐解く。
1.ユーラスエナジーが進化
2.「ReEra」だからできる
3.伴走するアグリゲーター
4.顧客蓄電池の収益を最大化
ユーラスエナジーが進化
風力・太陽光発電の開発・運営で知られるユーラスエナジーが、事業領域を大きく拡げつつある。その射程は、電力をつくる再エネ発電事業に加え、電力を集めて整えるVPP事業や、電力を届ける電力小売事業まで広範囲に及ぶ。
中でも、いま注目を集めているのが、独自のVPPプラットフォーム「ReEra(リエラ)」を活用したアグリゲーションビジネスだ。同社は2025年4月、VPP・エネルギーマネジメント分野で豊富な実績を誇るテラスエナジーを統合し、そのノウハウを継承・発展させてきた。もともと有していた強靭な事業基盤・開発力と一体となり、「アグリゲーター」としての存在感を急速に高めている。
本稿では、企画・システム・運用の各担当者に話を聞き、新生ユーラスエナジーの競争力に迫った。
「ReEra」だからできる
ーまず、ReEraとは、どのようなものかを教えてください。
高﨑氏(企画担当) ReEraは、系統用蓄電池や再エネ併設蓄電池を運用するためのVPPプラットフォームです。再エネや蓄電池を統合制御するシステムであり、卸電力市場や需給調整市場、容量市場など多様な市場での取引に対応しています。ReEraは、弊社VPP事業の中核を担っています。
ReEraを活用してお客様の蓄電池を運用することで、需給バランスと市場動向に応じた最適な取引を実現します。お客様の蓄電池事業の収益性を最大化させるための、ユーラスエナジーならではのソリューションです。
ーReEraならではの特長は、どんなところにありますか。
和久井氏(システム担当) 大きな特長の1つは、ReEraを自社開発していることです。電力市場のルールや、求められる要件は頻繁に変わります。そのたびに外部ベンダーへの説明が必要では、どうしてもスピードが落ちてしまいます。その点、ReEraは自社開発なので、運用チームと議論した内容を、そのまま仕様に落とし込むことができます。「現場で本当に必要な機能」をスピーディに実装できるため、アグリゲーターとしての市場対応力にも大きな差が生まれます。
2つ目は、自社の系統用蓄電池の運用において、ReEraを使ってきたという実績があることです。市場環境の変化に合わせて日々運用していく中で、発生する事象に応じて、都度修正を加えながらサイクルを回してきたことが、今日のReEraの完成度を高めています。
VPPプラットフォーム「ReEra」で、理想のアグリゲーションを追求

運用データ収集>運用結果分析>最適運用制御のサイクルを循環させ、運用ノウハウおよび予測結果を提供サービスに実装。
伴走するアグリゲーター
ーアグリゲーターとして大切にしていることは何ですか。
菊山氏(運用担当) 市場が立ち上がりつつある現在、アグリゲーターは顧客の蓄電池事業をしっかりとサポートできる“伴走者”でなければなりません。そのために必要なことは多岐にわたりますが、とくに次の4点が重要だと考えています。
1.市場運用/参入実績
先に申し上げたとおり、ユーラスエナジーは、お客様の蓄電池運用に先立ち、自社の系統用蓄電池での運用を積み重ねてきました。市場運用の現場で「自分たちが当事者として」経験してきたことを強みとして、そのノウハウを提供しています。
2.運用開始までのサポート
蓄電池事業では、系統条件の整理、設備仕様と市場要件の整合、一般送配電事業者との調整や各種試験など、準備段階の作業が重要です。弊社は、事業検討フェーズではお客様の案件情報をもとにシミュレーションをご提示、設計〜運開までのフェーズでは現地機器の組み合わせやスケジュールの確認など、事業検討から運転開始に至るまで、お客様の状況に合わせて手厚くサポートします。
3.運用体制
24時間365日の運用体制とシステム監視体制を保持しています。需給調整市場に参入している場合、蓄電設備のトラブルで供出できない状況となった時には、迅速な対応が求められます。また、常に設備状況を監視することで、予期せぬトラブルによる計画変更などにも柔軟に対応可能です。
4.制度変更への対応
変化を続ける市場ルール・制度変更への対応力は、人に支えられている部分が少なくありません。
弊社の場合、運用チーム・システムチーム・企画チームともに長年の経験をもつメンバーが多く、制度にも精通しています。日々のディスカッションを通して、市場環境の変化にも迅速に対応し、収益の最大化を図っています。
ーすでに一次調整力の市場運用実績もあるのですね。
菊山氏 はい。自社の系統用蓄電池を使って、需給調整市場において一次調整力の実運用も行ってきました。一次調整力は、応答速度や信頼性が強く求められる領域です。シミュレーションだけでは分からないことが、現場では必ず起こります。
制御がうまくいかなかった時にどうするか、制度上どう対応すべきか、誰に連絡するのか。そうした一つひとつを実体験として積み上げてきたことが、弊社の競争力の源泉ともなっています。
顧客蓄電池の収益を最大化

制度変更や市場トレンドを日々確認し、緊密に連携しながら環境変化に対応することで、顧客の収益最大化を目指す。
ー系統用蓄電池の運用サービスについて教えてください。
高﨑氏 お客様に代わって各種電力市場で取引を行い、収益を得ます。もちろん、それに付随する電力広域的運営推進機関への計画提出も弊社が代行します。当面は収益性の高い需給調整市場での運用が中心となりますが、マルチユース対応を基本に、制度変更を見据えた最適な運用を図っていきます。
ー再エネ併設蓄電池の運用サービスについて教えてください。
高﨑氏 主に太陽光発電所に併設する蓄電池が対象となります。昨今、FIT案件をFIPに転換して蓄電池を併設するケースが増えていますが、その蓄電池もReEraで運用することが可能です。卸電力市場を使って、日中帯に蓄電した電力を高価格な夜間帯に売電することで収益拡大に努めます。
ー蓄電池事業への参入を検討している方へのメッセージを。
高﨑氏 蓄電池事業を検討しているが「何から考えればいいのか分からない」という声をよく聞きます。収益性はどうなのか、どの市場を使うのか、制度対応はどうするのか…。考えることが多すぎて、最初の一歩が踏み出せない…。その段階で、まずは弊社にご相談いただければと思います。
ユーラスエナジーは、3月に東京ビッグサイトで開催される「スマートエネルギーWEEK(スマートグリッドEXPO)」に出展します。会場ではReEraのデモ画面をご覧いただけるほか、最新の市場動向や、それぞれの案件に合わせた具体的な運用イメージについて、担当者が直接お答えします。蓄電池事業を成功に導くためのソリューションを見つけに、ぜひ弊社ブースへお越しください。
PROFILE
株式会社ユーラスエナジーホールディングス
エネルギーマネジメント戦略ユニット
ReEra事業部
主任 菊山直樹氏(左)、同事業部 高﨑寿徳氏(中)、和久井立城氏

問い合わせ

株式会社ユーラスエナジーホールディングス
東京都千代田区大手町一丁目5番1号 大手町ファーストスクエアウエストタワー
TEL:03-5404-5300
SMART GRID EXPOに出展!
ブース番号:E71-1
取材・文/廣町公則
SOLAR JOURNAL vol.56(2026年冬号)より転載
Sponsored by 株式会社ユーラスエナジーホールディングス











