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EV事業で異業種とのタッグが相次ぐ!! 注目すべき提携はこれだ!

自動車を中心としたモビリティ事業は大きな変革期を迎えている。バッテリーEV(電気自動車)の革新の担い手となるのは、これまでのように自動車メーカーだけではない。新たな業界から手をあげた企業がパートナーとなり、タッグを組むことによって新しい価値を生み出すのである。提携が話題になったホンダとソニーに続くのは!?

異業種企業とのタッグで
EVの商品力を高める

ホンダの三部敏宏社長は4月12日に今後のEV戦略を発表し、2030年までにグローバルで30機種のバッテリーEVを展開し、EVの年間生産は200万台以上を目指すと述べた。

また、異業種のソニーとコラボしてホンダとは違うブランドのEVも送り出す。年内に合弁会社を設立し、25年には新型EVを発売すると発表している。どちらも革新と挑戦を好む企業だが、両社の得意とする技術領域は大きく違う。得意とする技術を持ち寄ってEVを作れば、かなりいい作品になるだろう。自動運転技術などに関しても、ソニーのカメラやセンサー技術を活かしやすいはずだ。

ホンダは建機メーカーのコマツともタッグを組んでおり、電動マイクロショベルカーを共同開発、レンタル機としての導入をスタートした。コマツのマイクロショベルにホンダの交換式バッテリー(モバイルパワーパック)を搭載し、EV化を実現した。

EVは裾野が広く、部品メーカーとしてもうま味があるから異業種との協業を望む企業は少なくない。

そのひとつがヤマハ発動機だ。スバルSTIが開発中の近未来モータースポーツEV、「STIE-RA」にコンパクトながら高性能な電動モーターを提供すると発表し、注目を集めた。ヤマハが開発したのは1基200kWのギア/インバーター一体型モーターだ。これを4基搭載し、独立したトルクベクタリング制御を行う。

異業種企業とタッグを組んでEVを開発し、発売することは、両方に大きな利益をもたらすだけでなくEVの商品力を高め、普及させる大きな力にもなる。

異業種のタッグ例

ヤマハ発動機 × スバル

ギアとインバーターが一体になったヤマハ製のモーターを4基積み、1088馬力を発生するスバルの「STIE-RA CONCEPT」


ソニー × ホンダ

EVでの提携と合弁会社の設立を発表したホンダの三部敏宏社長(右)とソニーグループの吉田憲一郎CEO(左)。


コマツ × ホンダ

ホンダのモバイルパワーパックを積んで環境負荷ゼロを目指した電動マイクロショベル、PC01E-1。


取材・文:片岡英明

SOLAR JOURNAL vol.41(2022年春号)より転載

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