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中古太陽光発電所選びに失敗しない! 優良物件を見極めるポイント

市場が徐々に拡大している、太陽光発電の「セカンダリー取引」。中古太陽光発電所を購入する際、重要視すべき点は何だろうか? 実際に売出し中の物件を例に、チェックしたいポイントを詳しくご紹介。

前記事:「太陽光発電のセカンダリー取引、2020年には市場規模が2.5倍に拡大!?」はコチラ

中古太陽光発電所は
ただの不動産ではない

実際に中古太陽光発電所の購入を検討する際には、どのようなことに気をつけるべきなのか。

まず、すでに売電を開始しているため、FITによる買取期間が20年よりも短いこと。税制面での優遇がないことも、抑えておくべきポイントだ。

また、中古太陽光発電所はただの不動産ではなく、あくまで発電所。実際の発電状況によって、その価値は大きく変わる。太陽電池モジュールやパワーコンディショナの状態はもちろん、適切なメンテナンスが実施されているかどうかも重要なポイントだ。

では、売出し中の物件を参考に、実際に物件を選ぶときのポイントを見てみよう。

千葉県市原市中古太陽発電所の場合


物件名:千葉県市原市中古太陽発電所
所在地:千葉県市原市
土地面積:3,046.6㎡
システム規模:149.76kW(49.92kW×3)
直近1年間の年間発電量:134,036kWh
売電単価:40円(税別)
土地提供形態:賃貸:(賃料別途年額20万円)
物件価格:4,900万円(税込)
表面利回り:11.20%
2013年12月18日から売電中

【太陽電池モジュール】
メーカー: Jumao Photonics
品番: JMP-240w-P6-G
出力: 240W
数量: 624枚(208×3区画)
保証: 製品保証10 年
出力保証25 年
149.76kW

【パワーコンディショナ】
メーカー:田淵電機
品番:EPC-A-S55P
出力:5.5kW
数量:27台(9×3区画)
保証:保証期間終了
148.5kW

【気象情報】
基準風速:38m/s
最大風速:15.0m/s
(観測期間1978年~2017年)
最大瞬間風速:29.4m/s
(観測期間2008年~2017年)
基準積雪:30cm

FIT買取期間や発電状況、
O&Mの実施確認は必須

買取期間の残年数やメーカー保証の状況、NEDOシミュレーション値と比較した発電実績などは必ずチェック。太陽光発電所の価値は、発電状況によって左右される。適切なO&Mが実施されていなければ、発電所の価値が下がってしまう。

なお、中古の太陽光発電所を購入する際、税制面での優遇はないため、注意が必要だ。

特に重要視すべき4つのポイント

1.土地契約の詳細はどうなっているか
土地の所有権が含まれていない場合、契約によっては、土地の所有者が代わる時に太陽光発電所の維持が難しくなるケースも。必ず詳細な状況を確認しておこう。

2.買取期間が終了した後はどうなるか
FITの買取期間が終了した後も、そのまま発電所として継続できるのか、もし設備を撤去する場合、その費用はどこから捻出するのか。購入前に検討が必要だ。

3.発電所に不具合はないか
太陽光発電所の価値は、発電状況によって大きく変わる。少なくとも売電期間が終わるまで、十分な発電を続けられるかどうか、購入前に見極めておきたい。

4.売り主との関係は良好に保てるか
物件購入後にも、メーカー保証の対応など、売り主との間でやり取りが発生することがままある。取引完了後も快く対応してくれるかどうかが、意外と重要なポイントなのだ。

取材協力

株式会社イードリーマー


SOLAR JOURNAL vol.26(2018年夏号)より転載

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