最大1.8MW対応で“最もコンパクトな”パワコン登場!
2018/05/21
大規模な太陽光発電所の運用に欠かせない、大容量パワーコンディショナ。ABBは2018年5月、最大1.8MWに対応する最新型パワコンを発表した。定格出力が格段にアップした、メガソーラー向けパワコンの特長をご紹介。
1台で最大1.8MWの
「最もコンパクトなパワコン」
スイスに本社を置く大手電力機器メーカーのABB株式会社が、国内の大規模太陽光発電所向け大容量パワーコンディショナ「PVS800シリーズ」を高出力化した最新モデル「PVS800-57B」のリリースを発表。2018年5月より販売を開始する。
大容量パワーコンディショナ最新モデル「PVS800-57B」
「PVS800-57B」は、定格出力1,711kWと1,801kWの2タイプが用意され、従来のシリーズと比較して約50%も高いエネルギー密度を実現。同社によれば、単位出力あたりの体積および設置面積の両方において「市場で最もコンパクトなパワーコンディショナの1つ」だという。
国際安全基準IECに適応
様々なDCケーブル・接続箱に対応
「PVS800-57B」は、60℃までが動作温度範囲(45℃以上で出力制限)となっており、高温による厳しい設置環境下でも能力を発揮。また、25℃で約15%の過負荷能力を有する(定格出力1,711kWの場合は最大1,975kW、定格出力1,801kWの場合は最大2,078kW)。
モジュール式のキャビネットは、IEC(国際電気標準会議)の安全規程として求められる”ミラー配置”に対応。1つのコンテナに鏡像対称で2台のキャビネットを配置した際、同一方向にドアが開閉するよう設計されている。これにより、コンテナ内で作業時に緊急避難が必要な場合も速やかに避難できるのはもちろん、ACキャビネットを昇圧変圧器側、DCキャビネットをその反対側に揃えることで、配線工事の施工性も向上した。
ドアが一定方向に閉まることで、緊急時の脱出がスムーズに。
さらに、屋外収納盤やコンテナの設計、接続箱や昇圧変圧器等のBOS(Balance of System)とのレイアウト調整への柔軟な対応が可能で、様々なDCケーブルや接続箱のタイプにも幅広く対応できるように工夫されている。
標準で16個のPVヒューズ付き入力回路を備えているが、オプションにより24個まで拡張できる。DC入力キャビネットには、各入力回路の電流監視システムも追加可能だ。
同社の大容量パワーコンディショナシリーズは、夜間にDC入力側を切り離して無効電力を供給するなど、有効電力および無効電力を制御し、電力系統の安定化をサポートする機能も標準装備されている。
パワコンの定格出力が大容量化したことで、より大きな昇圧変圧器の採用が可能となり、高圧側の機器台数を大きく節約できそうだ。
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