新出光とソーラーフロンティアが「ゼロ円ソーラー」モデルで協働を開始
2019/03/22
太陽電池モジュールメーカーのソーラーフロンティア株式会社が、石油事業を展開する株式会社新出光との協働を発表。すでに熊本県内にある2つの工場で、太陽光発電による電力供給がスタートしている。
モジュールメーカーと
石油事業社が協動を開始!
世界最大級のCIS薄膜太陽電池メーカー・ソーラーフロンティア株式会社が、株式会社新出光との協働を開始した。
九州地方を中心にガソリンスタンドを展開・運営する新出光は、主力の石油事業を維持しながら、再エネ事業の拡大を図っているところだ。特に、太陽光発電事業では住宅用・産業用の施工会社をグループに迎え、販売から施工・メンテナンスまでの一貫体制を整備。メガソーラー発電事業や分譲ソーラー事業へも参入するなど意欲的だ。
2019年1月には、新出光が展開する太陽光発電システムの初期費用ゼロ設置モデル『SFPVシステム』の第1号案件をスタート。ネクサス株式会社が所有する2つの工場(成型工場・マグネシウム工場)に、新出光とソーラーフロンティアが協働して太陽光発電システム(計128.7kW)を設置し、ネクサスへの電力供給を開始した。
ネクサス株式会社 成型工場 AC99.0kW(熊本県玉名郡)
ネクサス株式会社 マグネシウム工場 AC29.7kW(熊本県玉名郡)
モニタリングシステムにより
完全自家消費も可能に
『SFPVシステム』は、太陽光発電システムの設置にかかる「初期費用」や太陽光発電システムの「リース料」をユーザーが負担しない代わりに、電力消費量に応じた「電力使用料」を支払うことで、太陽光発電で得られた電力を優先的に使用することができるモデルだ。
さらに、モニタリングシステムによって、電力の使用状況や省エネ努力に応じた発電量の調整を行うことで、完全自家消費も可能になるという。
ソーラーフロンティアはこの第1号案件に対して、実発電量が高い自社製の『CIS薄膜太陽電池』を提供。太陽光発電の電力マネジメント向けに最適化されたモニタリングシステムの導入により、信頼性が高く経済性に優れた発電所の構築に貢献している。
新出光とソーラーフロンティアは双方の強みを活かしながら、自家消費と系統の活用を含む「需給一体型」の再エネ活用モデルとして、SFPVシステムを展開していく考えだ。