悪天候にも活躍! Tigerシリーズ「N型パネル」の特徴とは。
2020/10/13
数あるモジュールメーカーの中でも、先進技術を誇るジンコソーラー。新製品「Tiger」シリーズは、発売から3ヶ月で出荷量1GWに達した。そんな同シリーズから最大出力を475Wへと更新したN型パネル「Tiger N-type Mono-facial」をご紹介しよう。
弱光性能の高いN型を採用
最高変換効率は21.16%
太陽光発電メーカーとして世界最大手のジンコソーラー。パネルメーカーで世界初のRE100・EP100への加盟は記憶に新しい。2019年の出荷量は14.3GWにのぼり、4回連続で世界首位を誇る。
同社の高出力の新製品Tigerシリーズの出荷スピードは、その注目の高さを証明している。なんと、発売から3ヵ月で1GWを達成。
Tigerシリーズの新たなラインナップ「Tiger N-type Mono-facial」は、これまでの465Wを更新し、475Wを実現。最大出力を塗り替えた。
「TigerN-type Mono-facial」は、これまでのTigerシリーズ同様、低コストと高出力を両立している。これを実現するのは、同社の最新技術「9BB(バスバー)」と「タイリングリボン」だ。9BBは、一般的な5BBと比べ、クラック発生時の電力ロスを半分に抑えることができる。タイリングリボンは、セルの隙間をなくすことで、発電効率を高める仕組みだ。
こうした最新技術により、単結晶・片面でのモジュール最高変換効率21.16%を実現した。
セルタイプは、日射が弱いときでも発電能力の高いN型を採用。出力の低下をもたらす光誘導劣化率が、P型と比べ極めて低い。N型はシリコン基板の構造がP型と異なり、正面からの入射光だけでなく、反射光も利用できる。そのため、日射の少ない朝や曇りの日でも、発電パフォーマンスが高い。
現在、同社はさらに出力を上げた500Wの新製品を準備しているという。同社の技術の粋が詰まった「Tiger N-type Mono-facial」が流通市場の主役に躍り出ることは間違いない。
P型パネルとの違い
P型 PERC構造
N型 PERT構造
ジンコソーラーは、P型単結晶セルの変換効率で世界記録を持つ。ブラックシリコンや多層ACR技術を活用したP型パネルには定評がある。一方、N型パネルのシリコン基板構造は、P型より複雑な構成になっている。入射光と反射光の両方で発電できるP型パネルは、弱光条件の発電パフォーマンスや温度係数に優れている。
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文/山下幸恵(office SOTO)
SOLAR JOURNAL vol.33(2020年春号)より転載
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