編集部からのお知らせ

持続可能な手段で“差し引きプラス”のエネルギーを! 地球の負荷に配慮したビルデザイン

ビル1棟を建てると、多くのエネルギーを費やすこととなる。そして、そのビルで人々が経済活動を行うことになれば、日々電力を消費する。ノルウェーの最新ビルでは、従来のように地球に負荷がかからないよう、消費電力を上回るエネルギーを作り出している。

上の写真:© tufo / Shutterstock.com

エネルギーポジティブを体現する
ノルウェーのビルデザイン

負荷がかかりすぎた地球にとって、これからは“差し引きプラス”の世界が必要だ。そんなエネルギーポジティブの考え方を体現しているのが、ノルウェーを拠点とする国際的な建築事務所スノヘッタがデザインする、ノルウェー中部の町トロンハイムにあるオフィスビル「Powerhouse Brattørkaia(パワーハウス・ブラットルカイア)」である。 

ビルを1棟建てるということは、建設から運用、解体、そして建築材に至るまで、多くのエネルギーを費やすことになる。パワーハウス・ブラットルカイアは、これらを上回るエネルギーを持続可能な手段で生み出す仕組みを持っている。

断熱や冷暖房設備の工夫、自然光の活用などを通して消費電力を抑える一方で、太陽光発電の効率を考えデザインされた建物からは、年間で45万kWh以上を生産。これは同ビルが1日に必要な電力の2倍に当たる。余剰電力は近隣の建物や電気バス、自動車、ボートなどへ供給し、地域でエネルギーを地産地消。マイクログリッドを実現する発電所の役割も担っている。 

これまで人類にとって、発展とは地球の貯金を切り崩し消費することだった。これからは使う以上に返しつつ、今まで育ててくれた地球を労ることが求められている。


文:Yukinobu Shuzui

SOLAR JOURNAL vol.36(2021年冬号)より転載

関連記事

2018/02/02 | 編集部からのお知らせ

オランダのソーラーカーが豪州3000キロを走破!

太陽光関連メーカー一覧

アクセスランキング

  1. 【募集終了】2024年7月25日(木)「第30回PVビジネスセミナー」
  2. 健全化に向けてFIT/FIPのルール強化! 再エネ特措法の改正ポイントは?
  3. いつまで続けるのか、ガソリン補助という愚策
  4. 【電力取引の多様化】一本化で拡大する電力先物の現在地とこれから
  5. 太陽光パネルの増設・更新を促進! 2024年度にルール見直し
  6. 【参加受付中!】2024年10月25日(金)「第31回PVビジネスセミナー」
  7. 蓄電池市場は拡大を継続すると見られ、2040年には8兆円超え⁉
  8. 脱原発完遂のドイツの電源構成、どうなるエネルギー費の再高騰リスク?
  9. 【FIT/FIP総まとめ】2024年度以降の価格・入札対象・再エネ賦課金は?
  10. 「雑草」がエネルギー源に!? 名城大が発電を実演
太陽光業界最新ニュース

フリーマガジン

「SOLAR JOURNAL」

vol.49 | ¥0
2024/04/30発行

お詫びと訂正

ソーラー電話帳 SOLAR JOURNAL メディアパートナーズ