両面発電で発電量が約10%アップ! ルクサーソーラーが誇る新技術
2022/01/28
再生可能エネルギーで世界をリードするドイツのルクサーソーラーから新たな提案だ。N型シリコンを用いた高効率な両面ガラスモジュールと垂直架台の組み合わせで、発電効率の向上だけでなく、系統の課題も解決する。
HJT技術で両面とも高効率
垂直架台併用でメリット倍増
ルクサーソーラーの新商品は「N型ヘテロ接合セル(HJT)」技術による両面発電モジュール。HJT技術とは、N型単結晶型シリコンをアモルファスシリコンで両面から挟んだ表裏対称の構造だ。この“サンドイッチ構造”が、モジュールの表裏でほぼ同等の発電効率を実現する。一般的なP型両面発電モジュールと比べ、発電量が約10%向上する。
垂直設置架台と組み合わせると、さらに大きなメリットが生まれる。通常、発電のピークは日中になるが、ルクサーソーラーの両面発電モジュールを東西方向に垂直に設置すると、ピークを朝夕にずらすことができる。つまり、ピークシフトによって電力系統への負荷を軽減できるのだ。また、セルが高温になっても発電効率が落ちず、不具合が発生しにくい。フレームレスの透明な両面ガラスモジュールのため、活用用途も広い。
ルクサーソーラーは、欧州を中心にHJT技術を活用した両面発電モジュールを販売してきた。本国のドイツでは、垂直架台と組み合わせた大規模なソーラーシェアリングが稼働中だ。日本では、R&L株式会社とともに垂直設置型ソーラーシェアリングのエンジニアリング、施工、メンテナンスをパッケージ化したソリューションを展開している。2009年設立のR&Lは、3.3GW超の施工実績を有するEPCとO&Mサービスのトップランナーだ。
ルクサーソーラーは今年9月、日本法人の設立から10周年を迎える。代表取締役のウーヴェ・リーブシャー氏は「感謝の意を込めて、お客様や本社スタッフを含めた全員で祝いたいと思っています」と嬉しそうに話した。
垂直設置タイプの架台を組み合わせれば、
収益性がさらに向上!
▲ドイツの4MWのソーラーシェアリング。垂直設置のため、モジュール前後に十分なスペースを確保できる。HJT技術による両面ガラスモジュールだから、作業性を損なうことなくたっぷりと発電できる。
▲R&Lは、ドイツ製の太陽光発電設備の架台専用の「ガイク」という杭打ち機を使い、垂直架台の杭を正確な位置にしっかり打ち込む。ガイクは1日に150本の杭打ちができ、同社は国内に12台のガイクを有している。
▲垂直架台と組み合わせることで、電力市場の買取価格が高い朝夕に発電のピークをシフトし、収益性を高めることができる。
PROFILE
Luxor Solar株式会社
代表取締役
ウーヴェ・リーブシャー氏
問い合わせ
Luxor Solar株式会社
〒104-0032 東京都中央区八丁堀4-4-4 梅崎ビル3F
TEL:03-5577-3145
文:山下幸恵(office SOTO)
SOLAR JOURNAL vol.40(2022年冬号)より転載
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