GoodWeに訊く! パワコン交換によるリパワリング考えるべきポイントとは?
2022/02/21
FITの施行からまもなく10年を迎える中、パワコン交換によるリパワリングが始まっている。パワコン専業メーカーGoodWe Japanのカントリーマネージャーである中井久人氏に、パワコンを交換する際に気をつけるべきことを訊いた。
新型パワコンへの交換は
ポイントを押さえたモデルに
固定価格買取制度(FIT)の開始からまもなく10年。2013年頃に運転を開始し、集中型パワコンの定期点検や部品の交換を控えた案件も多いだろう。そこで、パワコンの交換によるリパワリングを考えたい。
パワコン専業メーカーであるGoodWe Japanの中井久人氏は、「パネルのレイアウトを変えるとすると、なかなかの手間がかかりますが、パワコンの入力をつなぎ替えるだけであれば比較的容易です」と語る。仮にパネルを入れ替えるとなると、基礎を含めた架台の交換まで必要となる場合もある。
「買取価格が高く、イニシャルコストを回収済みの発電所であれば、パワコン交換のコストは捻出可能だと思います」(中井氏)。
ただ、パワコンの交換にはいくつかポイントがある。
「旧式のパワコンはDC電圧650Vが一般的でしたが、現在の主流は1000V以上です。MPPTの可動範囲が広い製品でなければ、そのまま置き換えることができません」(中井氏)。
高圧連系で古い集中型パワコンを使っている場合、メンテナンスコストが高いものも多い。しかし新型モデルに入れ替えれば、製品保証を延長できるうえ、遠隔の出力制御に対応でき、運用コストの削減も可能になる。
実際に、四国電力管内にある2MWの野立て太陽光発電所で、メーカーが市場から撤退したパワコンを同社製品に順次交換する取り組みが始まっているという。
ポイントを押さえた賢いパワコン交換によって、太陽光発電所の収益性を高めよう。
パワコンの交換を検討したほうが良い太陽光発電所
□ 高圧連系で旧型の集中型パワコンを使っている
□ パワコンメーカーが日本市場から撤退している
□ パワコンの保証期間が終了した、もしくは終了間近
□ 発電量の低下が初期の予測を超えている
□ 電力会社から出力制御装置の追加を要求されている
パワコン交換のメリット
● 高い変換効率で発電量アップ
● ストリング監視でメンテナンスが容易に
● 5年の無償保証、延長も可能
● 分散型パワコンで発電ロスリスクも分散
etc.
パワコン交換によるリパワリングのポイント
① 起動電圧・MPPT動作範囲は十分どうか
パワコンの起動電圧が低いほど、またMPPTの動作範囲が広いほど、既存のモジュールレイアウトのままパワコンを交換できる。
② AC出力電圧は汎用性があるか
既存のトランスを使用するためには、汎用性のあるAC 出力電圧のパワコンが有利。
③ 遠隔の出力制御が可能かどうか
九州電力管内以外でも、出力抑制の検討が進んでいる。遠隔での出力制御ができるモデルであれば、対応の手間とコスト、そして売電ロスを抑えられる。
DATA
SMTシリーズ 33kW/40kW
最大DC入力電圧1100Vで、起動電圧は180V。4回路のMPPTを備えた最大変換効率98.8%の高性能パワコン。重量わずか40kgのコンパクト設計で、屋根上設置の自家消費システムにも対応する。
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SOLAR JOURNAL vol.40(2022年冬号)より転載
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