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脱炭素化社会へのフランスの取り組み。短距離区間の飛行機は廃止に!

脱炭素化社会・気候変動対策として、各国が様々な取組みを始めている。フランスでは列車で2時間半以内の区間については、航空路線の運航を廃止することに決めた。

メイン画像:パリのシャルル・ド・ゴール空港に駐機する旅客機。航空路線の温室効果ガス排出量削減は喫緊の課題だ。

列車2時間半以内は飛行機NG
脱炭素図るために列車へシフト

フランスは、列車を使って2時間半以内に移動できる短距離区間での航空路線の運航を、経由便など一部を除いて2022年3月までに廃止する。これらの項目を盛り込んだ「気候変動対策・レジリエンス強化法」が2021年7月に成立したためだ。同法は、抽選で選ばれた市民150人で構成する気候変動市民評議会がまとめた提言をベースにしており、2030年までに温室効果ガスの排出を1990年比で40%削減することを目指している。

当初、同評議会は列車で4時間以内に行ける範囲の短距離航空路線についての禁止を検討したが、最終的にフランス政府は2時間半以内とした。この流れと並行して、フランスでは夜行列車の復活も進んでいる。2021年5月にはパリと南仏ニースを結ぶ国内夜行路線が、同年12月にはパリとオーストリアの首都ウィーンを結ぶ国際夜行路線が再開した。


パリのターミナル駅にて出発を待つフランスの高速列車TGV。脱炭素化に向けて列車の活躍がますます期待される。

 

DATA

気候変動対策・レジリエンス強化法(フランス政府)

©Yukinobu Shuzui


文:守隨亨延

SOLAR JOURNAL vol.40(2022年冬号)より転載

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