NEDO、次世代蓄電池の性能予測やビジョン策定へ 調査公募を開始
2026/06/22
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は6月22日、「蓄電池開発ビジョン策定にかかる調査」の公募を開始した。自動車の電動化や再生可能エネルギーの導入拡大で核となる蓄電池産業について、長期的な社会像の検討をもとに要求される性能を整理する。公募期間は7月6日正午まで。
画像:©Kaito Wai/Shutterstock.com
1.産業の長期的な発展を 見据えた調査の背景
2.電子申請による手続きと 予算・対象の要件
3.サプライチェーンの 国際競争力強化に向けて
4.蓄電池開発ビジョン策定にかかる 調査の委託事業者を公募
産業の長期的な発展を
見据えた調査の背景
地球温暖化問題の深刻化を背景に、世界的に自動車を中心とした電動化の取り組みが加速している。蓄電池はこれらの取り組みにおいて核となるキーテクノロジーであると同時に、今後、大きな市場拡大が想定される成長産業分野に位置づけられている。車載用や定置用を柱とした成長が今後も見込まれる一方で、長期的な視点においては、周辺技術の発達によるサービスの変化や資源枯渇の課題などを解決することにより、新たなアプリケーションでの適用や電池種別の多様化などの発展も期待されている。
このような背景から、NEDOは2040年~2050年および2050年以降の長期にわたる社会の検討をもとに、蓄電池に要求される性能について整理することを目的として本調査を実施する。具体的な調査内容としては、まず長期的な将来から想定される社会環境像について、カーボンニュートラル政策、資源制約、経済安全保障・国際関係等を軸とした3~5程度のシナリオを設定し、各シナリオを描く。その上で、各シナリオについて電池を使用するアプリケーションを想定し、求められる電池の要求仕様を検討・整理する。
要求仕様については、アプリケーションごとに、エネルギー密度、出力密度、コスト、寿命、安全性・温度特性などの定量指標を可能な限り用いて整理することが求められている。さらに、既存電池の性能向上予測や今後実現が期待される新たな電池の材料等からの性能予測を行い、これらを踏まえて全体を俯瞰したビジョンを作成する。
電子申請による手続きと
予算・対象の要件
公募の受付期間は6月22日(月)から7月6日(月)正午までとなっており、詳細な調査期間はNEDOが指定する日から2027年3月31日までを予定している。予算規模は税込みで2,000万円未満に設定されている。本公募の応募手続きは、電子申請システムであるJグランツを通じて行われ、持参、郵送、FAX又はE-mailによる提出は原則として受け付けていない。応募にあたっては事前にGビズIDのプライムアカウントまたはメンバーアカウントの取得が必要となるため、十分な留意が求められる。
対象者となるのは、企業や大学などの法人であり、当該技術または関連技術の調査実績、および業務を円滑に遂行できる経営基盤や情報管理体制を有していることが要件とされる。単独だけでなく、複数の法人による共同提案での応募も可能であり、その場合は代表法人が提出書類を取りまとめて申請を行う。審査においては、提案の適合性、具体性や優位性、実施体制・能力、経済性、経営基盤などが総合的に評価され、女性活躍推進法や次世代育成支援対策推進法、若者雇用促進法に基づく認定企業に対する加点措置も設けられている。
サプライチェーンの
国際競争力強化に向けて
今回の調査で得られる成果は、国内外の激しい市場競争の中で我が国の蓄電池サプライチェーン全体の国際競争力を強化し、長期的な産業の成長基盤を確立するための重要なロードマップの策定へとつなげられる。資源リスクの低減や新たな用途開拓といった諸課題に対し、どのような技術要件や性能が今後必要とされるかを体系的にマッピングすることにより、次世代に向けた技術開発や政策立案の強力な足がかりとすることが目指されている。
蓄電池開発ビジョン策定にかかる
調査の委託事業者を公募
1.事業概要
本調査は、2040年~2050年及び2050年以降の長期にわたる社会の検討を基に、車載用や定置用をはじめとした蓄電池に要求される性能や技術仕様について整理を行い、新たなアプリケーションでの適用や電池種別の多様化など多角的な発展の方向性を検証することを目的とします。
2.対象者
企業(団体などを含む)、大学など
3.事業期間
NEDOが指定する日から2027年3月31日まで
スケジュール
・公募期間 2026年6月22日(月)~2026年7月6日(月)正午まで
・説明会 実施なし(質問等は問い合わせ先E-mailで受付)
・応募期限 2026年7月6日(月)正午まで
DATA
取材・文:ソーラージャーナル編集部







