エネルギー業界最前線から見る、太陽光発電の今 【第38回PVビジネスセミナー開催レポート】
2026/06/24
2026年6月10日、恵比寿とオンラインで「第38回PVビジネスセミナー」が開催された。「再エネ主力電源化時代へ」をテーマに、FIT依存からの脱却戦略が深く議論された。コーポレートPPAや蓄電池、VPPなどの最新動向が多数共有され、2030年を見据えた実践的なビジネスの次の一手を探る、活気ある場となった。
2026年6月10日、恵比寿とオンラインで「第38回PVビジネスセミナー」が開催された。「再エネ主力電源化時代へ」を掲げ、FIT依存からの脱却戦略に焦点を当てた。講演ではコーポレートPPAの最前線を皮切りに、市場価格変動に対応する蓄電池ソリューション、VPPやオプティマイザーを活用した次世代エネルギー運用など、多角的な手法が解説された。2030年を見据えた実践的な知見が共有される、極めて有意義な場となった。
一般社団法人日本PVプランナー協会 理事長
森上 寿生氏

講演:変革期を迎えた太陽光発電業界における協会の役割
一般社団法人日本PVプランナー協会は「変革期を迎えた太陽光発電業界における協会の役割」をテーマに、市場の多様化という現状の課題に対する戦略を解説した。「技術者育成」や「会員間の施工ネットワーク構築」を背景に、太陽光発電の長期安定電源・主力電源化に貢献するという今後の展望や事業者に求められるアクションが提示された。
日本再生可能エネルギー総合研究所 代表
兼 株式会社日本再生エネリンク 代表取締役
兼 地域活性エネルギーリンク協議会
代表理事 北村 和也氏

講演:脱炭素は太陽光で!『24時間ソーラー』の時代がやって来た
日本エネルギー経済研究所の尾羽氏は、地理情報システムを用いた分析に基づき、屋根設置型太陽光発電の導入可能性を展望した。立地規制で地上設置型が限界を迎える中、真のボリュームゾーンは省エネ法対象の大規模施設ではなく、中小規模のオフィスビル等にあると指摘。パネル価格低下の一方で高止まりする工事費を最大の障壁と捉え、案件を束ねるアグリゲーション等の戦略的な事業展開が不可欠であると説いた。
華為技術日本株式会社
デジタルパワー事業本部・シニアプロダクトマネージャー
前田 敏德氏

講演:工場からメガソーラーまでPVを支える蓄電池ソリューション
HUAWEIは「工場からメガソーラーまで PVを支える蓄電池ソリューション」をテーマに、FIP移行に伴う出力制御リスクといった課題に対する戦略を解説した。モジュール単位で状態を監視・最適化する「Smart String ESS」の導入や、熱暴走の拡大を防止し火災リスクを低減する安全機能などを背景に、発電ロスを最小限に抑える高効率かつ安全なシステム運用が提示された。今後は、自社一貫生産体制による開発の迅速化や、最適充放電制御による収益最大化のアクションが事業者に求められる。
GoodWe Japan株式会社
社長 伊 里奇氏

講演:“発電設備を売る時代”から、“エネルギーを運用する時代”へ ― Non-FIT時代に求められる、次世代エネルギーシステムのあり方 ―
GoodWe Japanの伊氏は、BCP対策のために開発した蓄電池ソリューションを発表した。同社が手がけるESAシリーズはBCP対策はもちろんオン・オフグリッド対応のオールインワン。日本の設置環境や課題を分析した上で、安全面と機能性に重視して開発・ローンチされた同社の製品はセミナーでも大きな注目を浴びた。
Fluence Energy Japan合同会社
Business Development Manager
水口 勝博氏

講演:次世代ESSビジネスの中核となるオプティマイザーの役割と低面積で大容量の設置が可能な蓄電池システム
Fluence Energy Japanは、「次世代ESSビジネスの中核となるオプティマイザーの役割と低面積で大容量の設置が可能な蓄電池システム」をテーマに、収益機会の縮小や運用工数増大という課題への戦略を解説した。高密度・高安全な次世代蓄電池「Smartstack」と、自動入札を行うオプティマイザー「Mosaic」を背景に、運用の高度化と収益最大化を実現する次世代モデルが提示された。
Sigenergy Japan株式会社
プロジェクト管理部 部長
陳 哲光氏

卒FIT時代に対応するDCリンク蓄電池戦略
シグエナジーは「産業向け蓄電ソリューション」をテーマに、従来システムの高い運用コストやFIP移行に伴う収益確保の課題に対する戦略を解説した。キーテクノロジーである「DCカップリング」や「完全モジュラー構造」を採用した『SigenStack』を背景に、高効率かつ安全なシステム運用が提示された。今後はPPA事業や電力市場参入を見据え、蓄電池の活用による柔軟な利益最大化のアクションが事業者に求められる。
Aiko Energy Japan株式会社
プロダクトマネージャー
翁 英澤氏

講演:AIKO ー 太陽光発電モジュールのBC時代を切り拓く先導者
Aiko Energy Japanは、「太陽光発電モジュールのBC時代を切り拓く先導者」をテーマに講演した。日陰での発電ロスやホットスポット発生といった課題に対し、受光面を100%活用する「ABCモジュール」を解決策として解説した。「高効率・高収益・高信頼性」を背景に、限られた設置面積でも出力を最大化し 、住宅から産業用まで幅広い環境へ導入を進める展望が提示された。








