世界的に成長する’追尾式架台’で発電効率アップ!
2017/11/17
太陽を追いかけて360度回転し、季節ごとの太陽の傾きにも対応する追尾式架台が世界中で注目されている。そんな追尾式架台の開発に5年も前から力を注いできたという台湾の架台メーカートッパーサン会長羅家慶氏から追尾式架台の魅力について詳しく話を伺った。
世界的に急成長
投資が活発な追尾式架台
追尾式架台は世界的にも急成長しており、15年から16年の1年間で5GW設置され、17年から21年までには19~21%成長し、37.7GWになると見込まれています。通常の野立式(固定式)では太陽光パネルは一方向にしか向いていませんが、追尾式架台なら太陽を追いかけて360度回転し、季節ごとの太陽の傾きにも対応するため、太陽光のポテンシャルを最大限生かせるからです。
すでに有名投資家のウォーレン・バフェット氏やテスラ創業者のイーロン・マスク氏も投資しており、発電効率の高さが注目を集めています。
我々トッパーサンは、2006年に台湾で設立された太陽光発電システムのトータルソリューションを提案する会社です。当社では5年前から、太陽光発電効率アップのために、追尾式太陽光発電架台「iPV Solar Tracker」の開発に力を注いできました。
風・雪・砂・影・水
新たな五大特性
風の力を逃す
従来型の耐風構造設計では、パネル台と支柱間にある軸受けの強化を中心としていましたが、材料強度の問題から耐風能力に限界がありました。
当社のシステムなら、非完全固定式の多方位十字軸を採用しており、風を受けた際、わずかに揺れ動くことで強い風圧を逃して破損を防ぎます。通常の作動モードにおいても動態安定制御により風速24m/秒以下の風力に耐え、それを超えると自動的に安全モードに切り替わり、耐風能力は秒速83mにまで向上するのです。
360度回転で雪を落とす
雪はモジュールの大敵です。積もってしまえば発電できなくなりますし、重さで設備が破損してしまう可能性もあります。除雪モードでは、ボタン1つで架台が360度回転して積もった雪を落とすこともできます。
砂が積もれば自動除去
除埃モードでは、砂漠地帯のような場所で活躍します。砂がトラッカーに被ってしまう場合がありますが、その時は除去するようプログラミングされています。
日の入り、季節風に合わせてモジュール方向を調整してモジュールの上に付いた埃を落とすことができるのです。
自動追尾で日影ができにくい
日中は光源が反射し、光センサー追尾式では光の影響で誤差が生じやすいのですが、当社製品は太陽の軌道を正確に算出し、最良の稼動プログラムを導き出せる「予測設定型自動追尾システム」を採用しました。
一日ごと、季節ごとに変化する太陽光入射角に対応して稼動プログラムを予測設定することで、手動調整に頼らず自動的に太陽の位置を捉え続けます。そのため日影も極めてできにくいです。
高い架台で洪水から守る
架台の高さは1.5~3.6メートルと高く設定しており、日本で多発する洪水被害にも遭いにくいというメリットがあります。実際に洪水に見舞われた発電所もありますが、当社の発電所だけは無事でした。高さ1.5メートル以下の洪水なら問題ありません。