編集部からのお知らせ

電力7社が中部電力へ送電、天気予報より日射量・気温ともに低下

1月10日、中部電力は他の電力会社から電力融通を受けたことを発表。関西電力と沖縄電力を除く大手電力7社から、午前に105万kW、午後にも105万kWを受電した。天気予報よりも日射量が少なく太陽光発電の出力が低下したうえ、気温が下がって暖房需要が増加したためだという。

エリアを超えて柔軟に対応
再エネの「弱点」をカバー

中部電力は、1月10日、他の大手電力会社7社から電力融通を受けたことを発表した。

電力広域的運営推進機関に電力融通を依頼し、まず午前の9時から12時の間に、東北電力・東京電力パワーグリッド・北陸電力の3社から105万kWを受電。さらに午後にも、13時から20時の間、先の3社に北海道電力・中国電力・四国電力・九州電力を加えた合計7社から、105万kWを受電した。

電力が足りなくなった理由について、中部電力は「天候の状況変化による需要増加および太陽光発電の出力見込みが想定より下回ったことによるもの」としており、当日の最高気温(14時)を参考データとして掲出している。予報では7.5℃だったが、実績では3.2℃だったという。

つまり、天気予報よりも日射量が少なく、太陽光発電による発電量が低下。さらに冷え込みが厳しくなり、暖房による電力需要が高まったために、電力が足りなくなった、というわけだ。

なお、中部電力が他の電力会社から電力融通を受けるのは、2017年2月以来のことだという。

今回の電力融通は、「天候に左右される」という再生可能エネルギーの弱点を、エリアの垣根を超えてカバーした好例だといえる。再エネが普及するにつれて、こうした対応が必要な場面は増えていくはずだ。持続可能な社会を構築していくうえで、より一層の「エネルギーの柔軟性」が求められる。

関連記事:エネルギーの未来を拓くカギは『柔軟性』にあり

DATA

中部電力ホームページ
電力広域的運営推進機関ホームページ

関連記事

2021/03/25 | 編集部からのお知らせ

緊急コラム第一弾「JEPX高騰の問題点と対応策」

2016/07/19 | 編集部からのお知らせ

アメリカで電力小売り自由化が人気!

太陽光関連メーカー一覧

アクセスランキング

  1. 地域の合意形成を伴走支援 再エネ導入の新たなモデルに ~ 宮城県 再生可能エネルギー地域共生促進税条例を施行 ~...
  2. 【申込受付中!】12/10東京開催!「系統用蓄電池ビジネス」セミナー 蓄電所市場で勝ち抜くヒント...
  3. いつまで続けるのか、ガソリン補助という愚策
  4. 【参加受付中!】2025年1月29日(水)「第32回PVビジネスセミナー」
  5. ハンファジャパンが新製品「Re.RISE-G3」を発売!トークショーにヒロミさんが登壇し一日アンバサダーに就任...
  6. 【産総研】世界初となるペロブスカイト太陽電池自動作製システムを開発‼ 開発スピードを飛躍的に向上できる...
  7. 瓦屋根を再現したJackery社の太陽光パネルが2024年度グッドデザイン賞を受賞...
  8. 専門家に聞いた! 日本に「垂直ソーラー」が必要な理由とは?
  9. 第7次エネルギー基本計画、年内に骨子案を固める 脱炭素電源の構成比率が焦点に...
  10. グリッドコードとは? 太陽光発電事業者も知っておくべき系統運用の新ルール...
太陽光業界最新ニュース

フリーマガジン

「SOLAR JOURNAL」

vol.51 | ¥0
2024/10/31発行

お詫びと訂正

ソーラー電話帳 SOLAR JOURNAL メディアパートナーズ