ボディが目的に合わせて伸縮する!? ルノーの次世代EV「MORPHOZ(モルフォズ)」
2020/09/11
ルノーが提案する次世代の電動コンセプトカーが「MORPHOZ(モルフォズ)」だ。すべての限界を取り払った画期的なEVで、バッテリー容量を簡単に増やせるだけでなく、ボディの長さを使用目的に応じて変えることができる。MORPHOZの設計思想を落とし込んだ刺激的な新型EVは、数年のうちにベールを脱ぐだろう。
ボディが伸縮する
新発想の次世代EV
リサイクル素材をフロアなどに採用し、環境にも配慮。助手席は回転させて後席と対面配置にすることも可能だ。
ダイナミックなデザインの「MORPHOZ」の革新的なところは、ニーズや用途にパーソナライズするためにすべての限界を取り払ったことだ。最先端のメカニズムを積極的に採用したピュアEVで、新しいドライブ体験を提供する。ルノーと日産/三菱のアライアンスから生まれたEV用の新設計モジュールプラットフォームを採用し、「シティモード」のバッテリーパックの容量は40kWhだ。1回の充電で、最大400kmの航続距離を可能にする。
大きく回り込んだリアランプの下からバンパー部分が後方に延びる。全長は400㎜長くなり4800㎜に。
だが、40kWhだと長距離ドライブでは心もとない。そんなときは「トラベルモード」を選ぶことができる。これが最大の特徴で、ボディの前後とホイールベースが延び、リアシートも後方にスライドして居住空間も荷室も広くなる。そして最寄りのバッテリースタンドに行き、延ばしたボディの床下に50kWh分のバッテリーパックを追加するのである。バッテリーはあわせて90kWhになるから、高速道路で700kmの走行が可能だ。
MORPHOZはレベル3の自動運転機能を搭載していて、ステアリングから手を離しての自動運転もできる。複数の最新機能をあわせ持つ魅力的なEVが誕生した。
観音開きのドアは、ドライバーが手を振るとロックが解除され、自動的に開く。ピラーレスだから乗り降りもしやすい。
取材・文/片岡英明
SOLAR JOURNAL vol.33(2020年春号)より転載