【セミナーレポート】ファーウェイ、デジタルインクルージョンで“誰一人取り残さない”
2020/12/25
HUAWEI(ファーウェイ)は、SDGsの「誰一人取り残さない」をデジタルの世界で実現すべく、デジタルインクルージョンに力を入れている。「TECH4ALL」と呼ばれるこのイニシアチブについて実施されたセミナーをレポートする。
「誰一人取り残さない」を目標に
デジタル格差なくすイニシアチブ
デジタルインクルージョンとは、世界中の誰もがデジタルに触れて活用できる包摂性を指す。世界の全人口75億人のうち、デジタル技術にアクセスできるのは約半数といわれる。ファーウェイは、こうしたデジタルの格差(ディバイド)をなくすことをビジョンに掲げ、SDGsの“誰一人取り残さない”持続可能な社会の実現に取り組んでいる。「TECH4ALL」(テック・フォー・オール)は、ファーウェイのビジョンを実現するデジタル・インクルーシブ・イニシアチブの一環だ。
12月22日、「TECH4ALL デジタル・インクルージョン あらゆる人に恩恵を」と題されたセミナーがオンラインで開催された。デジタルインクルージョン・プログラムオフィスのディレクターである杜娟(と・けん)氏がTECH4ALLの取り組みについて説明した。
世界中のパートナーとアクション
TECH4ALLは、テクノロジー、アプリケーション、スキルの3分野にフォーカスしている。教育、環境保護、健康福祉、開発という4つのテーマで、国連機関など多くのパートナーと世界中で具体的なアクションを起こしている。
一例を挙げると、「デジトラック」と呼ばれる移動式の教室を使ってアフリカで授業を行ったり、本を即座に手話に通訳できるアプリを20ヶ国以上に展開したりしている。
「自然からの搾取を減らし、自然のために行動する」をモットーに、環境保護にも力を入れている。スコープ1の直接排出、スコープ2の間接排出、スコープ3のサプライチェーンの排出というすべての段階で、CO2排出の抑制に取り組んでいる。「寧夏ソーラー発電プロジェクト」では、年間発電量38.8億kWhという大規模なソーラーシェアリングによって、パートナーとともに再エネと農業の両立を果たした。
環境保護では、中国東北虎豹国立公園におけるトラの保護活動に取り組む。トラやヒョウは、近年その数が激減し、絶滅が危惧されている。ファーウェイのテクノロジーは、広大な国立公園内の動物をリアルタイムで広範なモニタリングを可能とする。密猟者の接近も感知し、頭数の増加に貢献している。
保健福祉では、高い解像度を実現できる遠隔医療やAIを活用したスピーディーなCT検査によって、新型コロナ・パンデミックに立ち向かう医療体制の充実に貢献した。
ICTによる農村地域などの開発にも力を入れている。太陽光発電と基地局を組み合わせたソリューションでは、4,000万人以上にデジタルインフラを提供している。また、急速に広まるモバイル決済も、パートナーとの協業により3億人以上に活用されている。
文:山下幸恵(office SOTO)