ファーウェイの住宅用パワコンと蓄電池がJET認証を取得。国内販売をスタート!
2021/03/01
HUAWEI(ファーウェイ)の住宅用ソリューションがJET認証を取得し、いよいよ家庭に届けられる。その魅力は、どこにあるのか。デジタルパワー事業部本部長の張巍巍氏に聞いた。
上の写真:HUAWEIデジタルパワー事業部本部長の張巍巍氏と蓄電システム「LUNA2000シリーズ」
ファーウェイの住宅向けパワコン「SUN2000-4.95KTL-JPL1」と蓄電システム「LUNA2000シリーズ」が、先ごろJET認証を取得し、日本国内での販売を開始した。SOLAR JOURNAL本誌でも、製品発表に合わせて紹介し、ファーウェイ初の住宅向け機器として大きな関心を集めた製品だ。
本格販売にあたっては、住宅用製品に実績のある国内企業、各地の販売施工店とのネットワークを強化し、サービス体制の拡充も図図られた。すでに事業用太陽光向けパワコンではトップシェアを誇る同社だが、住宅用市場においても大きなインパクトを与える存在になりそうだ。
高まる住宅用太陽光ニーズに
最新ソリューションで応える
昼間は太陽光で発電。パパと子供の奥にあるのが、ハイブリッドパワコン(上)とモジュール型蓄電池(下)。軽量コンパクトでどこにでも設置できる
夜間は蓄電池より給電。
長引くコロナ禍にあって、多くの時間を過ごすこととなった家庭の電気のあり方が問われている。高値が続く電力会社の電気を買うより、太陽光発電を設置して、エコでクリーンな電気を使いたいというニーズが高まっているのだ。
太陽光発電の価格は、この10年で大きく下落し、導入のハードルは低くなっている。FIT制度による買取に頼らなくても、自家消費で十分に元が取れる水準だ。実際、住宅用太陽光発電市場は一時の低迷期を乗り越え、回復・拡大傾向にある。脱炭素社会に向けた国の施策とも相まって、拡大傾向は今後一層強まると予想される。
同時に、太陽光で発電した電気を無駄なく使うために、蓄電池を導入しよういう動きも拡がっている。しかし、まだ蓄電池の価格には割高感があり、現状では導入に踏み切れない家庭が多い。
一方、太陽光パネルがつくる直流の電気を交流に変換するために不可欠な機器、パワコンへの注目度は十分に高いとはいえない。だが、パワコンこそ、太陽光発電の要であり、発電システム全体の性能を大きく左右するものだ。さらに、これからのパワコンには蓄電池との連携も求められ、その重要度はますます高まっている。
今回のファーウェイのパワコンと蓄電池の組み合わせは、太陽光発電の力を活かしきる最適なシステムの一つだ。新たに太陽光発電システムを導入する家庭にはもちろん、すでに太陽光発電システムを導入している家庭にも、パワコン交換時の選択肢としてお薦めしたい。パワコンと蓄電池は必ずしもセットである必要はないので、まずはパワコンだけを導入し、蓄電池は後から導入しても良いだろう。
家族の人数にあわせて増設できる
独自の蓄電システム
ファーウェイの蓄電システム「LUNA2000シリーズ」は、導入後に蓄電容量を増やすこともできる。本体は、DC/DCコンバーターと蓄電池モジュール(1台5kWh)からなり、蓄電池モジュールは合計3台まで増設可能なのだ。
増設できるモジュール型蓄電池
LUNA2000シリーズ
実効容量5kWhk蓄電池モジュールを連結させることで、柔軟なシステム構成を可能にした蓄電システム。パワーオプティマイザーを搭載し、充放電を最適化。停電時には5秒以内に自立運転モードに切り替わる。
「例えば、最初はご夫婦お2人で5kWh、やがてお子様が誕生して10kWh、あるいは親御様が同居され3世帯で15kWhというように、人数やライフスタイルの変化に柔軟に対応できるシステムにしたいと考えました」と張氏はいう。この蓄電システムなら、初期費用を抑えて、常に無駄のない、必要十分なシステムを構築することができるだろう。
また、張氏は、蓄電容量について、「当社が発表している1台5kWhという容量は、実際にお客様に使っていただける〝実効容量〟であり、極めてコストパフォーマンスの高いものとなっています」と話す。蓄電池の容量については、実環境下で使用した場合と公称容量が大きく異なるケースも散見されるという。敢えて実効容量をアピールする姿勢には、同社の強い自信が表れているといえるだろう。
その他にも、それぞれの蓄電池にオプティマイザーを内蔵し、充放電を最適化するなど、独自性の高い蓄電システムとなっている。ファーウェイが住宅向けに発表する蓄電システムは今回が初だが、同社には通信基地局やデータセンターなど幅広い分野で、20年以上にわたり蓄電池を手掛けてきた実績がある。住宅向け蓄電システムには、そうした経験とノウハウが注ぎ込まれているのだ。
パワコンに火災防止の新機能
天気予報とAIで充放電も管理
住宅向けパワコン「SUN2000-4.95KTL-JPL1」は、最大変換効率97.5%を実現する。小型軽量で大きな場所を取らず、ワンマン設置が可能なことは、同社の事業用太陽光向けパワコンと同様だ。住宅向けでありながら、IV診断機能も搭載し、ストリングごとの高精度監視を可能にしている。
火災を防ぐハイブリッドパワコン
SUN2000-4.95KTL-JPL1
AIにより、火災の原因となるアーク放電を検出し、瞬時にシャットダウンするAFCI機能を搭載。安全性を徹底追及した次世代型パワコン。
さらに注目したいのは、太陽光発電システムに起因する火災を未然に防ぐ「AFCI(アーク故障回路遮断)機能」を装備している点だ。搭載されたAIチップにより、火災の原因となるアーク放電を瞬時に検出し、0.5以内に異常な回路をシャットダウンする。これにより、システム全体の安全性が守られ、火災のリスクは劇的に低減するという。
そして、今年後半には、内蔵ソフトのバージョンアップによって、連携する蓄電池の充放電を高効率にスケジューリングできる機能が追加される。天気予報に基づく発電量予測と、AIによる電気使用データの解析をもとに、充放電のタイミングが最適になるよう調整されるというものだ。これにより、太陽光をさらに無駄なく、より効率的に活用することが可能となる。
張氏は言う。「私たちのスローガンは『AI+未来の見える化』です。太陽光発電にAIを融合させた独自の技術で、これからも新たな価値を提供し続けます」。
アフターコロナに向けて、ファーウェイがどんな未来を見せてくれるのか期待が膨らむ。
問い合わせ
華為技術日本株式会社/ファーウェイ・ジャパン
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取材・文/廣町公則
Sponsored by 華為技術日本株式会社/ファーウェイ・ジャパン