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【インタビュー】日本の太陽光発電市場の動向は? TAOKEトップに聞くグローバルビジネスの眼

産業用太陽光発電のクラウド型遠隔監視システムにおけるパイオニア企業「TAOKE」。そして、そのマインドを受け継ぎ、安心・安全な蓄電池システムの開発に取り組む「TAOKE ENERGY」。これら2社の代表取締役を務める陸劍洲氏に、中国市場での実績をはじめ、日本市場での課題や今後の目標を聞いた。

遠隔監視システム「SmartPV」
さらなるグレードアップを目指す

――「SmartPV」の、中国市場や海外での実績を教えてください。

2021年1月までに、中国ではSmartPVが監視システムとして稼働している発電所は5000ヶ所に達し、監視容量は2GW以上になります。東南アジア、南アジア、オーストラリア、ヨーロッパ市場では合計1000ヶ所以上の発電所で「SmartPV」が利用されています。

TAOKE社の遠隔監視システム「Smart PV」。PCS1台ごとに通信を行い、精度の高いデータが取得できる。

――2022年度からのFIP導入や、入札制度の拡大、自家消費トレンドの加速など、日本市場の動向をどう捉えていますか?

日本ではこれからも新エネルギーの急速な発展が続くでしょう。新エネルギーの総合的なコストダウンや電力自由化の加速などから、2022年から2025年の間に、さらに新たな発展の波が訪れるのではないかと考えています。

――「SmartPV」の、日本市場での課題と今後の目標を教えてください。

日本市場でFIT制度が終わりを迎えようとする中、弊社では「SmartPV」の出力制御や自家消費などへの応用にもフレキシブルに対応しています。さらに「SmartPV」の特長を強化し、ソフトウェアとハードウェアの両面から新製品を開発していくことで、出力制御と自家消費のニーズにさらに応えていきたいと考えています。
FIP、PPA、自家消費、グリーン・タウンなどへ応用する場面は、今後ますます増えてくるでしょう。顧客の様々なニーズに応えるため、「SmartPV」も常にグレードアップしなければなりません。それは我々にとっての挑戦でもあります。「SmartPV」が太陽光発電所のメンテナンスと運営を担う方々の親しいパートナーになることを願っています。

TAOKE ENERGYの蓄電池
2023年までに200MWh以上に

500kW/2150kWh製品。PCSの出力は100/200/300/400/500kWから選択できる。

――TAOKE ENERGYの蓄電池製品の特徴を教えてください。

安全性を考慮するため、リン酸鉄リチウムイオン電池によるソリューションを採用しました。容量は215kWh-2150kWhで標準化し、2.3MWh以上で各種カスタマイズできる製品を開発しました。PCSはモジュールの組み合わせの仕組みを取り入れ、モジュール1つの容量は62.5kW、1つのキャビネットの最大出力は500kWまで組み合わせることができるようにしました。同時に複数のPCSキャビネットを並列方式でグリッドに接続することも可能です。
また弊社は日本市場の様々な需要に対し、監視と制御を分離する形のEMSシステムを独自で開発しました。これからも、システムの信頼性をさらに高めていきます。

――海外での販売実績は?

弊社はCATL社、Sinexcel社とパートナーシップを締結し、日本市場の特徴に適した蓄電池システムを開発しました。そのため、この蓄電池システムの販売先は日本のみです。2021年6月までに、日本での産業蓄電池システムの販売実績は5MWhを超えました。
2021年第一四半期に、CATL社は世界最大のリチウムイオン蓄電池のサプライヤーになりました(同時に4年連続EV電池販売実績世界トップ)。2020年末までに、Sinexcel社のリチウムイオン蓄電池専用PCSの販売は800MWを超え、中国企業で第2位になりました。

――日本市場で、今後どのような販路の拡大を考えていますか?

現段階では、新エネルギー発電側のプロジェクトと工場ユーザーなど需要側の蓄電池システムをメインとして、出力安定化、ピークカット、ピークシフト、BCP、PPA、VPPなどの応用を展開していきたいと考えています。将来的には、電力市場の応用にも参加したいですね。

――今後の販売目標は?

2022年の販売目標は30~50 MWhです。2023年までは200MWh以上の規模に達したいと考えています。

強力なチームで
太陽光業界の柱を目指す

――陸社長がこれまでの経営において大事にしてきたことは何ですか?

企業の経営と発展には、やはり有能な人材が欠かせません。人材を確保することで、企業を高いレベルまで発展させることが可能です。戦略の方向を決めて、それを達成するには、強力なチームが必要になります。また、社員たちが達成感を味わえる環境をつくることも、企業にとって不可欠な責任だと思います。

――TAOKE/TAOKE ENERGYを、今後どのような企業に成長させていきたいと考えていますか?

今後の発展において、社員たちの誇り、顧客の信頼、業界の柱になることを目標に、これからも歩んでいきます。

PROFILE

TAOKE株式会社 TAOKE ENERGY株式会社
代表取締役

陸 劍洲氏


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