社会の変革目指す「GXリーグ」とは? 経産省が賛同企業を募集
2022/03/22
経済産業省が検討を進めている「GXリーグ」は、脱炭素に積極的な企業を支援する場であるだけでなく、CO2フリー表示などのルール形成にも関与できる場になると見られる。GXリーグとは何か、その機能や参画要件を紹介する。
脱炭素のリーダー企業を育成
社会経済の変革につなげる
「GX(グリーントランスフォーメーション)リーグ」とは、経済産業省によると、2050年のカーボンニュートラル実現に向け、産学官金で一体となって経済社会全体を変革するための議論・取り組みの場だとされている。以前は「CN(カーボンニュートラル)トップリーグ」という仮称で検討されていたが、2021年12月の有識者会議でGXリーグに改められた。
GXリーグの創設が検討されている背景には、カーボンニュートラルをリードする企業を育て、こうしたリーダーたちが経済社会システムを変革するよう促す意図がある。経産省は、GXリーグの世界観として下図を示した。
新たな市場やルール形成の場にも
経産省は賛同企業の募集を開始
経産省はまた、GXリーグの具体的な機能や参画企業の要件なども明らかにした。GXリーグが実装する機能として挙げられたのは、次の3点だ。
(1)2050CN(カーボンニュートラル)のサステナブルな未来像を議論・創造する場
(2)CN時代の市場創造やルールメイキングを議論する場
(3)掲げた目標に向けて自主的な排出量取引を行う場
このうち(2)に関しては、 CO2フリーな製品であることを表示する際のルールメイキングといった事例が示された。GXリーグに参画すればこうしたルールの形成に積極的に関与できると予想される。
参画企業の要件としては、2050年カーボンニュートラルに沿った自社の排出削減目標を設定・公表することや、仕入れ先などのサプライチェーンの脱炭素の支援を行うこと、製品やサービスを通して脱炭素に貢献することなどが挙げられた。
経産省は2022年2月1日から3月31日まで、GXリーグの賛同企業の応募を受け付けている。
DATA
経済産業省 第9回 世界全体でのカーボンニュートラル実現のための経済的手法等のあり方に関する研究会
経済産業省 「GXリーグ基本構想」を公表し、賛同企業の募集を開始します
文:山下幸恵(office SOTO)