需給調整市場に商機 GoodWe「ESAシリーズ」による低圧蓄電所戦略
2026/05/01
2026年度より、出力50kW未満の小規模蓄電設備が需給調整市場に参加できる道が開かれた。「低圧蓄電所」と呼ばれる新たなビジネスモデルが産声を上げようとしている。この市場に参入しようとする事業者が、「最適な蓄電池」として目を向けたのがGoodWeのシステムだ。
メイン画像:(左)設置事例/自販機用の簡易基礎にも設置できる「ESAシリーズ」(右)製品内部/「スマートエネルギーWeek2026」出展ブースでの様子
低圧蓄電所が拓く
新たなビジネスの地平
需給調整市場への参入は、これまで高圧以上の大規模エネルギーリソースに限られていた。2026年度から、これが変わった。50kW未満の低圧リソースであっても、アグリゲーターが複数拠点を束ねて1MW以上とすることで、市場への参入が認められるようになった。この制度変更を踏まえて、低圧蓄電所ビジネスを立ち上げる動きが急浮上しているのだ。
2MW/8MWhに代表される高圧蓄電所では、系統連系の申請から着工までに長い期間を要し、工事負担金が1億円規模に達するケースも珍しくない。その点、低圧であれば早期連系が可能であり、事業スケジュールを立てやすい。
また、大規模な蓄電池を必要としないため、大型コンテナの搬入が困難な狭い土地にも構築できる。この低圧蓄電所をアグリゲートして、需給調整市場に参入しようというのが低圧蓄電所ビジネスだ。
BCP対策から始まった
蓄電システムの最適解
低圧蓄電所ビジネスを実現しようと動き始めた事業者たちは、まず「どの蓄電池を使うべきか」という課題に直面する。低圧蓄電所用の蓄電池というものが、これまで存在しなかったからだ。
そうした事業者たちから、いま熱い注目を浴びているのが、GoodWe(グッドウイ)の低圧蓄電所向けソリューション「ESAシリーズ」なのである。
グッドウイは、従来の「検証段階」から脱し、「申請対応が可能なフェーズ」へとすでに移行している。また、複数のEMSメーカーとの実機連携による出力制御試験も完了しており、アグリゲーターとの連携検討を進んでいる。低圧に必須となる「出力制限証明書」の発行など、申請のサポートも万全だ。
ESAシリーズは、コンパクトで軽量なことが大きな特長となっている。蓄電池のサイズは縦横それぞれ1mほどなので、6坪の敷地があればシステム構築が可能だ。重量は約1.4tと、ジュースなどの大型自動販売機と同程度であり、自販機向けの簡易基礎をそのまま流用することができる。フォークリフトが1台あれば、簡単に搬入・設置が完了する。
グッドウイによると、このESAシリーズは、もともとは低圧蓄電所向けに開発したものではなかったのだという。開発の原動力となったのは、日本の法人向け市場におけるBCP対策の形骸化に対する危機感だった。
「これまでのBCP対策設備は、補助金を得るために導入されることが多く、平時には全く使われないケースが少なくありませんでした。私たちが作りたかったのは、普段は太陽光の電気を全量自家消費に回して電力コストを削減し、災害時には瞬時に自立運転に切り替えられる、投資を無駄にしないシステムだったのです」とグッドウイジャパン社長の伊里奇氏は語る。
グッドウイはこの課題に向き合い、高度な充放電制御に対応し、日常の電力コスト削減と非常時の自立運転を両立させる設計を追求してきた。グッドウイが新市場を狙って仕掛けたのではない。理想のシステムを追求し続けた結果、その完成度の高さゆえに、低圧蓄電所ビジネスを模索していた事業者たちによって見出されたのである。
グッドウイ担当者によれば、問い合わせ件数はすでに1万件近くに達し、事業化申請の前提となる出力制限証明書の発行件数も1000件に迫るという。
GoodWeのESAシリーズを使った低圧蓄電所ビジネス
49.9kWの低圧蓄電所を21ヶ所束ねて1MW以上とし、需給調整市場への参入を果たす。

GoodWeのESAシリーズは、49.9kWのハイブリッドパワコン(ET50)と、100kWhのキャビネット式蓄電池(BAT100)で構成される。GoodWeでは、このパワコン1台と蓄電池2台を組み合わせた49.9kW/100kWhもしくは49.9kW/200kWhの低圧蓄電所を提案する。この低圧蓄電所を21ヶ所つくって、アグリゲートすることで、合計1MW以上という需給調整市場の参入条件を満たすバーチャルパワープラントを構築する。
発電から消費までを繋ぎ
日本の電力課題解決へ
伊里奇氏は「グッドウイの強みは、単に製品力のみにあるのではない」と話す。事業戦略の根幹は、発電・変換・蓄電・省エネ・消費といった電力の全サイクルを、自社製品でカバーするプラットフォームの構築にある。その戦略のもと、パワコン・蓄電池だけでなく、独自の軽量薄型太陽光パネルや、ヒートポンプまで自社で開発・製造している。電力に関する幅広いソリューションを有し、顧客の課題解決に向けて多様なアプローチができることこそ、同社最大の強みなのである。
「低圧蓄電所向けソリューションを1つの柱として、日本が抱える電力課題を解決するための貢献をしていきたい」と伊里奇氏は言う。ESAシリーズのポテンシャルは大きい。ESAは近い将来、蓄電池併設低圧発電所においても大きな役割を果たすことになるだろう。同社への期待は高まるばかりだ。
DATA

GoodWe Japan株式会社
東京都中央区日本橋小舟町8-6 H1O日本橋小舟町6F
TEL:03-6231-1232
GoodWe Japan株式会社 社長
伊里奇氏

取材・文/廣町公則
BATTERY JOURNAL vol.01(2026年春号)より転載
Sponsored by GoodWe Japan株式会社






