編集部からのお知らせ

発電量40%UP!? 注目の追尾式架台システムって!?

追尾式架台が発電量アップにつながるのは分かるけど、コストを考えると難しいのでは……、そんなイメージを覆す画期的な追尾式架台が登場した。

季節ごとの傾きにも対応
積雪対応モードも完備

2006年に設立された台湾のトッパーサンの、追尾式太陽光発電架台システム「iPV Tracker」がその発電効率の高さから注目を集めている。

5年前から効率アップのために、追尾式架台システムに注力してきた。通常の野立式では太陽光パネルは一方向にしか向いていないが、同社の架台なら太陽を追いかけて360度回転し、季節ごとの太陽の傾きにも対応する。

「他にも追尾システムはありますが、当社の「iPV Tracker」が最も優れていると思います」と自信をもって語るのは、同社会長の羅家慶氏。技術者でもある羅氏は、自ら開発に携わり、多くの特許を取得してきた。

PV EXPO2017会場で展示されていた追尾式架台「iPV Tracker」。

同社の「iPV Tracker」の特徴は、十字2軸、ワイヤー、バネ、リール、25Wモーターという簡単な構造になっていること。ホームセンターでも手に入るような部品を使っているため、油圧ポンプ式よりもメンテナンスコストが安く済む。また柔軟性が高く台風にも強い。

さらに、パソコンやタブレットで遠隔操作・監視も可能だ。発電に問題がないか赤信号、青信号で表示され分かりやすい。また積雪対応モードもあり、ボタン1つで架台が回転して積もった雪を落とすこともできる。

埼玉県のある顧客が「固定式と追尾式の発電効率を比べたい」と要望し、両方を設置した発電所を作った。そこでデータをとったところ、3ヶ月間で平均40%も発電効率がアップしたのだ。「朝8時くらいに発電のピークを迎え、そのあとは夕方までずっとピークの状態を保てます」(羅氏)。

固定式だと、太陽の向きによっては1つ手前にあるパネルによって影ができてしまう。だが、追尾式ではそうしたことがほとんど起こらない。架台の高さも2.46~4.5メートルと高く、洪水被害にも遭いにくいというメリットがある。

現在、日本国内で80ヶ所運用しており、もうすぐ100ヶ所に到達する。北海道から九州まで、全国で同社の「iPV Tracker」が活躍中だ。


トッパーサン会長の羅家慶氏。


株式会社トッパーサン・ジャパン日本支社
http://jp.toppersun-energy.com/


取材・文/大根田康介

関連記事

太陽光関連メーカー一覧

アクセスランキング

  1. 【アグリゲーションビジネスの最新動向】収益最大化に向けた新たな動き
  2. 【終了】2025年9月12日(金)「第35回PVビジネスセミナー」
  3. エネ基2040ビジョン、具体化へ② 各省庁による太陽光拡大施策が明らかに!...
  4. 北海道釧路市「ノーモア メガソーラー宣言」 10kW以上の事業用太陽光発電を許可制へ...
  5. 積水化学工業がペロブスカイトを量産化! 2030年にはGW級の製造ライン構築を目指す...
  6. 【参加受付中!】2025年12月12日(金)「第36回PVビジネスセミナー」
  7. 系統用蓄電池の導入拡大が進む システム価格は前年比 約2割減
  8. パワーエックス、“垂直統合型”のビジネスモデルで蓄電システムの販売拡大を目指す...
  9. 【EMS専門家が監修】系統用蓄電池のビジネスモデル、他社に差をつけるためのEMSの基礎知識...
  10. 需給調整市場で注目!一次調整力の要件をクリアする蓄電池EMS戦略とは?
広告お問い合わせ 太陽光業界最新ニュース

フリーマガジン

「SOLAR JOURNAL」

vol.54 | ¥0
2025/8/1発行

お詫びと訂正

ソーラー電話帳 SOLAR JOURNAL メディアパートナーズ