宇宙開発技術を応用し、太陽光発電の拡大をサポート!

国営企業として中国の宇宙開発を支えている航天機電。宇宙開発で培った技術は太陽光パネルにどう活かされているのか? 同社の太陽光発電最高技術責任者に話を聞いた。

1960年から人工衛星などの宇宙開発をしてきた中国の航天機電。人工衛星の電源である太陽電池の開発や生産を皮切りに、今では太陽光パネル、発電プロジェクトの開発、EPC、O&Mまで一貫して太陽光発電システム開発に取り組む。

同社の太陽光パネルの年間生産能力は1.8GW。最近、トルコ・インスタンブールに新工場が完成し、2017年はセルを年間300MW、パネルを年間600MW、生産開始する予定だ。中東では最大の太陽光関連工場だという。

そんな同社のソーラー事業部上席技術官の張忠衛氏は、実は宇宙の太陽光を利用する技術の創始者だ。1985年から2008年まで、中国における衛星、宇宙船、スペースステーションなど多くの宇宙関連設備の重要な電源開発にたずわってきた。

2000年以降、民間用の太陽光発電技術開発に軸足を移した張氏は、「宇宙と地球の地上ではまるで環境が違います。宇宙ではマイナス100℃からプラス100℃の差があります。太陽光の照射量も違いますし、湿度がありません。そうした太陽光の特性を熟知した上で、地上用の製品開発を進めています」という。

宇宙用であればコスト面での特別な要求はなく、変換効率30%の高性能なパネルを作れる。しかし、地上用の場合は高性能かつ低コストを要求される。そのため宇宙開発の技術を使い、地上用に自動化設備を整え、大量生産により低コストで作れる体制を整えた。

航天機電がずっと高効率太陽光セルの開発と活用に取り組む、ハイエンド顧客の要求に満足すること。例えば、高効率PERCセル、両面発電セル等。

航天機電の技術は中国国家の宇宙開発を支えてきた。これからは、地球の再生可能エネルギーの拡大も支えていくことになるだろう。


取材・文/大根田康介

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