FIT認定取り消しも! エネ庁が「標識や柵塀の設置」の注意喚起!
2018/11/14
経済産業省・資源エネルギー庁が、太陽光発電設備の標識や柵塀の設置について注意喚起を実施。改正FIT法に基づき、適切に設置されていない場合には、FIT認定が取り消される可能性もあるという。
適切に設置していない場合
改善命令やFIT認定取り消しも
経済産業省・資源エネルギー庁は、11月8日、「新FIT制度に基づく標識、柵塀の設置義務に関するお知らせ」として注意喚起を行った。
2017年4月から始まった改正FIT法では、太陽光発電設備に標識や柵塀を設置することが義務付けられている。2017年3月以前に認定を受けた発電設備についても、改正FIT法の新認定を受けたものとみなされた日から1年以内に設置することになっている。
しかし、その経過措置期間を過ぎた今年度・2018年度も既に後半になっているが、まだ標識や柵塀などが未設置の設備や、設置されていても不適切な状態の設備がある。エネ庁の今回の注意喚起は、そうした実情を是正するためのものだ。
標識や柵塀などを適切に設置していない場合、FIT法に基づいて指導が行われ、それでも改善されない場合、改善命令やFIT認定取り消しの対象となる可能性があるという。
エネ庁は、標識や柵塀の設置に関して留意すべきポイントなどを、写真を使って具体的に列挙している。
●標識の設置に関する注意点
・屋外広告物条例等の関連条例により、掲示の大きさや色などが規制される場合は、関連法規の規定にしたがって標識を掲示すること。
・出力20kW未満の太陽光発電事業者は、FIT法上の掲示義務の対象外だが、周辺地域と共生した形で適切に事業を実施するために、できる限り事業情報を掲示することが望ましい。
・標識の設置については、以下の「標識のイメージ」に準じた標識を設置すること。
出典:資源エネルギー庁
●柵塀の設置に関する注意点
・外部から容易に触れることができないよう、発電設備と柵塀などとの距離を空けたうえで、構内に容易に立ち入ることができない高さの柵塀などを設置すること。
・柵塀などの使用材料は、ロープなどの簡易なものではなく、金網フェンスなど、第三者が容易に取り除くことができないものを用いること。
・屋根の上や、屋上への設置など、第三者が容易に近づくことができない場合には、柵塀の設置を省略できる。
・ソーラーシェアリングで、柵塀を設置すると営農上支障が出る場合にも、柵塀の設置を省略できる。
出典:資源エネルギー庁
出典:資源エネルギー庁
出典:資源エネルギー庁
出典:資源エネルギー庁
せっかく設置して稼働している太陽光発電が、標識や柵塀の未設置でFIT認定を取り消されてしまっては、大損害だ。発電事業者は自社設備を、O&M事業者などは取り扱っている設備を、改めて見直しておこう。