太陽光販売会社のO&M事業をフルサポート
2017/06/07
太陽光発電設備のO&M(運用・保守)事業は、アウトソーシングが主流になっていくのかもしれない。NTTスマイルエナジーが6月1日、低圧太陽光設備向けO&M事業支援サービス「エコめがね見守りアラカルト」に新たなラインナップを追加し、業界の注目を集めている。
O&Mサービスの
アウトソーシングを実現
NTTスマイルエナジーは、太陽光発電システム販売会社向けのO&M事業支援サービスとして、昨年11月より「エコめがね見守りアラカルト」を提供し、好評を博してきた。このサービスは同社の遠隔監視システム「エコめがね」(※)をベースに、O&M事業の支援項目をアラカルトで選べるというもの。
販売会社は、自社のO&M事業に足りないところを、このアラカルトで補完することで、充実したO&Mサービス体制を簡単に構築できるというわけだ。これまで提供されてきたアラカルトは、①見守り代行アラカルト、②レポートアラカルト、③オーナーIDアラカルト、④つながるアラカルト(出力制御)、⑤料金請求代行アラカルトの5つ(関連記事「アラカルトで選べるO&M支援サービス」参照)。
6月1日、ここに2つの新たなラインナップが加わった。太陽光発電所のトラブルに対する現場での一次応対業務を代行する「駆けつけアラカルト」と、年1回の定期点検業務を代行する「定期点検アラカルト」だ。これにより、サービス補完というレベルを超え、O&Mに関するほとんどすべての業務をNTTスマイルエナジーにアウトソーシングすることが可能になった。
駆けつけアラカルト
&定期点検アラカルト
「駆けつけアラカルト」は、「エコめがね」による遠隔監視(発電状況、発電設備の見守り等)で異常が検出された際、NTTスマイルエナジーが販売会社に代わって現地に駆けつけるというサービス。同社は販売会社の依頼を受け、派遣手配実施から原則3営業日以内に駆けつけ、目視による原因調査、復旧操作等を実施する。
「定期点検アラカルト」は、改正FIT法のもとで求められている太陽光発電システムの安定的かつ効率的な発電を維持するための保守点検を、NTTスマイルエナジーが販売会社に代わって実施(年1回)するサービス。保守点検ガイドラインに準拠した点検を行ってくれるというから安心だ。
4月から施行された改正FIT法により、O&Mの基準が強化され、太陽光発電システム販売会社にとっても、O&Mサービスの拡充は喫緊の課題となっている。しかし、O&Mには確かな技術とノウハウが必要であり、一朝一夕に事業化できるものではない。
こうした状況にあって、O&Mのアウトソーシング化は、これからの主流になるものとも目される。NTTスマイルエナジーのO&M事業支援サービスは、まさにその先駆けといっていい。全国に拠点をもつNTTグループならでは対応力を背景に、遠隔監視による見守りから現地におけるメンテナンス対応までを一貫してバックアップしてくれる「エコめがね見守りアラカルト」。今後の展開からも、目が離せない。
※「エコめがね」とは、NTTスマイルエナジーが提供する太陽発電の遠隔監視システム。インターネットを通じて、太陽光発電販売会社と発電事業者(発電設備オーナー)双方で、いつでもどこでも発電量などのモニタリングができる。
取材・文/廣町公則