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ジャガー・ランドローバー、全車種で電動化と発表

世界の自動車メーカーが電動化の動きを続々と展開させるなか、イギリスのジャガー・ランドローバーは2020年までに全ラインアップに電動モデルを設定することを発表し、自社イベントで電動化の今とこれからを示した。

あのクラシックカーも!?
全ラインアップ電動化

ジャガー・ランドローバーは2017年9月7日、2020年までに全ラインアップに電動モデルを設定することを発表し、翌日9月8日から10日(現地時間)までの3日間、英ロンドンで「Tech Festa 2017」を初開催した。

このイベントでは、同社における電気自動車(EV)、プラグイン・ハイブリッド車(PHEV)、およびマイルド・ハイブリッド車(MHEV)といった自動車の電動化の現状や未来について、展示やパネルディスカッション等を行った。

伝統の継承と新技術の融合という点で注目されるのが、ジャガーを象徴する「E-TYPE」を電気自動車として生まれ変わらせた「E-TYPE ZERO」の発表。フェラーリの創始者であるエンツォ・フェラーリ氏から「世界で最も美しい車」と称賛されたモデルだ。1968年式 Series 1.5をベースに、時速0から60マイル(約100km)まで、5.5秒で加速できる電動ユニットを搭載している。

また、新開発のフルEV車「I-PACE コンセプト」を展示し、SUV「I-PACE」を2018年発売予定と発表した。

2040年以降
AI搭載で車の役割変貌

2040年以降のビジョンを示すコンセプト・モデル「FUTURE-TYPE」はまるでSFのようだ。
まず、完全自動運転とアシスト運転を選択することができる。移動中は、自宅でくつろぐように過ごすことも、仕事に集中することも、これまで通り運転を楽しむことも可能だ。

また、このシステムの核となるのが、世界で初めて音声を認識して作動する人工知能を備えたインテリジェント・ステアリングホイール「Sayer(セイヤー)」だ。「Sayer」は車に固定されるのではなく、取り外して持ち運びが可能。ジャガー・ランドローバーによると、「車を所有するという時代から、ステアリングホイールのみを所有する時代が訪れる」という。

『「Sayer」は車にとっての「鍵」となるだけでなく、当社のオンデマンド・サービス・クラブのメンバーカードとしての役割も担います。クラブのメンバーになると、自分が車の唯一のオーナーになるか、またはコミュニティの人々と共有するかを選択することが可能です。自宅から2時間ほど離れた場所で、翌日朝8時から会議がある場合、リビングでくつろぎながら「Sayer」に指示するだけで、出発時間に家から出れば車が自動的に自宅前に到着しており、さらには目的地までのおすすめのドライブコースを提案してくれます。』

「Sayer」は、フル充電の車両を呼び出し、最新ニュースを伝え、ユーザーの質問に答え、音楽をかけ、レストランを予約し、さらには冷蔵庫の中身まで把握するという。自動車の役割は、移動手段や趣味の領域を飛び出し、人々の生活に寄り添う仲間のようになるのかもしれない。

自動車の電動化への流れ。それは、太陽光パネルや蓄電池の普及にも追い風となるだろう。脱炭素社会へ、再エネで暮らす未来をつくるために、今後も自動車業界の動向に注目したい。


text: 慶尾六郎

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