発電効率43.1%!海洋エネルギー”潮流発電”の新技術
2017/11/28
日本国土の周りにある膨大な資源を有効活用できるとして注目の「海洋エネルギー」。なかでも、潮の流れを利用した「潮流発電」の開発に取り組んできたNEDOは2017年11月、2枚のプロペラを使って効率良く発電する新技術を公表した。
発電効率を追求した
新たな潮流発電
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、協和コンサルタンツ、アイム電機工業、前田建設工業、九州工業大学、早稲田大学とともに、『相反転プロペラ式潮流発電技術』を開発した。
2017年10月17日から20日まで長崎湾沖で行われた曳航(えいこう)試験では、実用時を想定してつくられた想定実機の1/7スケールモデルを用いて実力を検証。
発電効率は43.1%と、設計した発電効率を上回る結果が得られ、技術性能と安全性が確認できたという。
『相反転プロペラ式潮流発電技術』は、互いに逆方向へと回転する2段のプロペラを用いて発電する「相反転方式」を採用していることが大きな特徴だ。
従来の1段のプロペラ方式よりも高い発電効率を発揮できるため、同じ発電量のまま小型化も可能になる。
今後は、今回の曳航試験で得られたデータをもとに数値シミュレーションを重ね、流向も含めて周期的に変化する実環境下での運転を模擬しながら、発電コストの試算を行っていく予定だ。