単結晶モジュール世界No.1企業が語る、太陽光の未来
2018/02/21
単結晶モジュールのグローバルリーダー、ロンジ・ソーラーが日本市場での販売を強化する。同社は、日本の太陽光をどう捉えているのか? 日本支社で代表取締役社長を務める秦超氏に聞いた。(Part1)
単結晶モジュール世界No.1
日本市場での活動を本格化
LONGi Solar Technology株式会社 代表取締役社長 秦超氏
ロンジ・ソーラーにとって昨年は、日本支社で正式に営業を開始した記念すべき年でした。そのため、これまではロンジ・ソーラーというブランドの知名度を上げることに努めてきましたが、今年は日本市場での販売を強化することに注力したいと考えています。日本支社のメンバーも拡充し、お客様のサポート体制にも万全を期してまいります。
本誌でも既にご紹介いただいている通り、ロンジ・グループは、世界最大の太陽光発電用「単結晶シリコン」専門企業です。2000年に中国西安で単結晶シリコンインゴット事業を立ち上げて以来、一貫して単結晶にこだわり、その可能性を追求してきました。
その結果、市場占有率40%を超えるまでになった単結晶シリコンインゴット・ウエハ事業につづいて、昨年は単結晶モジュールの出荷量でもグローバルNo.1になりました。
日本市場における
LONGiの”使命”
日本市場は、太陽光発電の黎明期から単結晶モジュールが使われていますし、単結晶モジュールをつくっているメーカーも少なくありません。ですから、単結晶モジュールのことを良く知っている市場だと認識しています。
確かに、ここ何年間かは、主に価格が安いということから、多結晶モジュールのシェアが高くなっていましたが、単結晶モジュールは品質が優れているのはもちろんのこと、実は、コストパフォーマンスとしても優れていることを、日本の皆様に広く知っていただくことが、我々ロンジ・ソーラーの日本における使命の一つであると考えています。
日本の太陽光発電市場は、これから拡大していくことはないかもしれませんが、それでも毎年6GW〜8GWの安定した新規導入が見込まれます。そのなかで、これまでは、単結晶モジュールの販売比率がそれほど高くはなく、これからの伸びが期待できるので、単結晶に特化している弊社製品が伸びていくチャンスが十分にあると認識しています。
また、日本市場は、世界的に見ても、厳しい目をもつ成熟した市場です。日本で成功すれば、その経験を活かして、我々の単結晶モジュールを他のグローバル市場に広めることもできるでしょう。弊社にとって日本は極めて重要な市場であり、世界戦略の中でも大きな意味をもっているのです。
DATA
LONGi Solar Technology株式会社
東京都千代田区大手町2-6-1朝日生命大手町ビル24階
TEL:03-3516-6300
取材・文/廣町公則
SOLAR JOURNAL vol.24より転載