太陽の位置に合わせてパネルが動く! パリの音楽複合施設

パリのセーヌ川に連なる中州。その仲間に加わった、『ラ・セーヌ・ミュージカル』は、日本人建築家が設計した。注目すべきは、太陽光発電システムを導入しているところだ。

高さ45メートルの
太陽光パネルを設置

パリを南北に分けるように流れるセーヌ川には特徴的な中州が連なっている。パリ発祥の地でありノートルダム大聖堂が鎮座するシテ島。貴族や著名人の邸宅が立ち並ぶサンルイ島。先端に自由の女神像が建つ長細い中州“白鳥の小径”(ニューヨークの自由の女神像はフランスより贈られたもの)。これらキャラ立ちした仲間に近年加わったのが、パリの南西オート・ド・セーヌ県との境にあるセガン島とラ・セーヌ・ミュージカルだ。

建築家の坂茂氏によって同島に設計されたラ・セーヌ・ミュージカルは、セーヌ川を航行する船のような見た目を持った音楽複合施設である。地下1階、地上9階建ての建物には最大6000人収容の多目的ホールをはじめ、クラシック音楽向けホール、音楽学校、屋外庭園などが入る。とりわけ注目すべきは高さ45メートルの太陽光パネル。船の帆をイメージにデザインされ、“帆”は太陽の位置に合わせてドーム型建築物の周囲を動く。



フランスは古い建物を大切に保護しつつも、各時代の新しさを取り入れ、景観を重層的にしてきた。ラ・セーヌ・ミュージカルという新人も、いずれはこの時代の建築様式を表す建物として、セーヌ川沿いの顔になっていくかもしれない。


文/Yukinobu Kato

SOLAR JOURNAL vol.29(2019年春号)より転載

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