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レジリエンス向上へ電力システム再構築「持続可能な電力システム小委」

12月26日、資源エネルギー庁は「持続可能な電力システム構築小委員会」の第4回会合において「中間とりまとめ(案)」を提出した。AIやIoTを取り込みながら、電力インフラのレジリエンスを高めるという目的に向け、電力システムの再構築が始まる。

強靭な電力インフラに向け
新技術を活用し制度設計へ

「持続可能な電力システムに関する小委員会」は、自然災害による長期停電の影響などを受け、持続的な安定供給体制を構築するためには、AIやIoTなどの新技術を取り込みながら、具体的な方策の検討が急務であるとして発足した。

別途「電力レジリエンスワーキンググループ」において中間整理された論点の中から、「①早期復旧のための関係者の連携強化」「②強靭な電力ネットワークの形成」「③電源等の分散化」という3つの分野の制度構築について検討されてきた。今回の「中間とりまとめ(案)」はその議論の結果をとりまとめたものだ。

相互扶助制度やライセンス制
抜本的なシステム改革進む

「①早期復旧のための関係者の連携強化」に関しては以下のとおり。災害時の一般送配電事業者同士や、自治体、自衛隊といった関係者間との電力エリアを越えた連携について、「災害時連携計画」を作成することで対策する。また、災害復旧にかかる費用については、電力広域的運営推進機関が事前に電力事業者から資金を調達し、被災した電力事業者からの申請に基づいて交付する「相互扶助制度」を設計することでまとまった。

さらに、個人の電力データを災害復旧のために自治体などに提供する場合には、データの適正な活用を推進する「情報銀行」を参考にスキームを構築する。

「②強靭な電力ネットワークの形成」に関しては、北海道と本州を結ぶ北本連系線などの増強について、その資金調達の方策が議論された。現在、使途の定まっていない日本卸電力取引所の値差収益などを増強費用に充てるとともに、託送料金制度を改革し費用を捻出する。一般送配電事業者が託送料金を国の認可を経て値上げする、現在の「総括原価方式」ではなく、欧州の事例を参考に、収入上限(レベニューキャップ)方式を導入し、事業者自身のコスト効率化を促す。

「③電源の分散化」に関しては以下のとおりだ。山間地などの一部地域では、系統から独立した「遠隔分散型グリッド」を導入し、電力システム全体のコスト低減を目指すと同時に、配電事業をライセンス制として送配電事業への新規参入を期待する。また、再生可能エネルギーなどの分散型リソースをとりまとめるアグリゲーターもライセンス制とし、事業の信頼性を高めるとともに、ビジネス環境の向上も狙う。

DATA

持続可能な電力システムに関する小委員会 中間とりまとめ(案)


文/山下幸恵

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