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太陽光発電は2050年に300GWを目指す! 今ある克服すべき課題とは

新たなるスタートの時。太陽光発電を取り巻く事業環境に、劇的な変化が起こっている。JPEAでは「2050年に300GW」という導入量を示しているがどんなビジョンを描いているのだろうか。太陽光発電協会の鈴木氏に話を聞いた。

「JPEAビジョン」が描く
太陽光主力電源化への道筋

太陽光発電を取り巻く事業環境に、劇的な変化が起こっています。気候変動を事業リスクと捉える動きが世界的に広がり、発電コストの低下ともあいまって、太陽光発電へのエネルギーシフトが地球規模で進んでいます。それは、私たちJPEA(太陽光発電協会)の想定をも超える勢いです。
 
国内では、FIT制度の抜本的な見直しが行われ、新制度への移行も現実のものとなってきました。再エネ主力電源化の柱として、太陽光発電の果たすべき役割は大きくなるばかりです。
 
こうした状況を踏まえ、JPEAでは新しい太陽光発電産業ビジョン「PV OUTLOOK 2050太陽光発電の主力電源化への道筋」の策定を進めています。従来のビジョンとの最大の違いは、太陽光発電の想定導入量を大幅に引き上げたケースを加えたことです。
 
前回(2017年発表)のJPEAビジョンでは「2050年に200GW」を掲げていましたが、今回は「2050年に300GW」という導入量を示しています。これは単なる努力目標ではありません。2050年までにCO2排出量を80%削減するという政府目標に近づけることを想定した導入量であり、なお十分に達成可能な数字と考えています。このとき、電源構成における太陽光のシェアは31%になると試算しています。
 

PPA、第三者保有など
新ビジネスモデルが成長

2050年300GWを実現するためには、克服すべき多くの課題があることも事実です。太陽光発電はいち早くFITを卒業し、自立した電源になっていかなければなりません。コスト競争力の向上がいっそう求められ、再エネならではの価値を創出することも必要になってくるでしょう。その過程で困難に直面することもあるでしょうが、そこには新しいビジネスチャンスが大きく広がっています。
 
成長が期待されるビジネスモデルとしては、オフサイト型では、RE100など脱炭素に積極的な需要家向けのPPA(長期相対取引)モデルや、荒廃農地等を活かした地域消費モデルなどがあります。
 
オンサイト型では、工場・商業施設・ビル等における自家消費主体の需給一体モデルが本格化してきます。住宅用では、ZEH標準化や第三者保有・初期投資不要モデル等が推進力になってくるでしょう。
 

社会インフラを支える太陽光
責任もいっそう大きく

太陽光発電産業が、コスト低減イノベーションが進み、太陽光と関連するあらゆるサービスを提供する産業へと変貌する姿を想定しています。太陽光は分散型電源としての特性を活かして、多様な生活インフラにつながり、社会を変える力にもなっていくでしょう。もちろん、脱炭素化を実現する電源システムの中核でもあります。
 
同時に、太陽光発電には、長期安定稼働を通してエネルギーシステムを支えていく責務がより強く求められます。長期にわたって事業を運営していくためには、地域との共生、社会の理解が不可欠です。JPEAでは今後とも、太陽光発電産業の持続的な発展に向けて、業界内外に広く情報を発信してまいります。2050年300GWを目指して、皆様とともに歩み続けます。
 

出典:太陽光発電協会

 

PROFILE

一般社団法人太陽光発電協会(JPEA)
事務局長

鈴木 聡氏


1985年鐘淵化学工業株式会社(現 株式会社カネカ)に入社。研究開発部門、知的財産部門、研究企画部門などを経て、2019年6月より現職。


取材・文/廣町公則

SOLAR JOURNAL vol.32(2020年冬号)より転載

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